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川久保玲と小山登美夫ギャラリー京都(改稿1) [アート論]

川久保玲H&M0.jpg

H&Mのコムデギャルソンとのコラボレーション商品が今日から発売です。

白川真由美(ギャラリー山口、東京京橋)さんからメールで教えていただいたので、

早速,サイトで見ました。


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MaK-Pa-07-93-1.jpg

それともう一つのメールが入って来たのが、

『小山登美夫ギャラリー京都のオープニングのメールでした。


この度、タカ・イシイギャラリー、小山登美夫ギャラリー、後藤繁雄は、11月20日(木)に、京都にて新たなスペースをオープンする運びになりました。
オープニング・エキシビションとして、タカ・イシイギャラリー 京都では法貴信也 展を、小山登美夫ギャラリー 京都では桑原正彦 展を開催致します。また、後藤繁雄プロデュースによる花屋町 Portfolio Roomは、年始よりの本格運営に向け、活動を開始いたします。

皆様には一層のご愛顧、お引き立てを賜りたく、よろしくお願いいたします。つきましては お披露目を兼ね、下記日程にてオープニングレセプションを開催いたします。 

日時:11月20日(木) 18:00 - 20:00
会場:タカ・イシイ 京都、小山登美夫ギャラリー 京都、花屋町 Portfolio Room
〒600-8325 京都府京都市下京区西側町483番地(西洞院通六条下ル)

ご多用中とは存じますが、この機会に 是非 この新たな空間をご堪能いただけたら幸いです。
お繰り合わせのうえ、お気軽にご来場いただけますよう、一同、心よりお待ち申し上げております。 

  小山登美夫ギャラリー 京都、アクセスマップ
[小山登美夫ギャラリー 京都]

開廊時間:火曜日—土曜日, 12時—19時
休廊日:日・月曜日、祝祭日
住所:〒600-8325 京都府京都市下京区西側町483番地(西洞院通六条下ル)
*電話・FAXは、11月20日からの対応になります。ご了承ください。
*1階には [ TKG エディションズ 京都 ] のオープンも準備中です。詳細決まり次第お知らせいたします。

インフォメーション
1F TKGエディションズ 京都、   花屋町 Potfolio Room
2F タカ・イシイギャラリー 京都   小山登美夫ギャラリー 京都

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川久保H&M.jpg
川久保H&M2.jpg
川久保H&M3.jpg
さて、まず話をもどして、川久保玲のH&Mです。

さすがに、まず、H&Mだけあって安い!

しかし川久保玲本来の《超1流》性はなくて、《1流》になっている。
《想像界》の眼で《1流》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《1流》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《1流》の《真性の芸術》

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現
《気晴らしアート》《ローアート》

普通は《6流》で、無印良品のようなH&Mです。
それが《1流》になっているのだから、お買い得です。
下は、H&Mの画像検索で見つけたものです。
hm.gif
H&M.jpg
hmmodel.jpg
《想像界》の眼で《6流》のデザイン的エンターテイメント
《象徴界》の眼で《6流》のデザイン的エンターテイメント
《現実界》の眼で《6流》のデザイン的エンターテイメント

《現実界》のデザイン。気体デザイン。
《ローデザイン》《シリアス・デザイン》

典型的な《6流》デザインで、
ユニクロは《7流》ですので、H&Mの方が上ですが、
無印良品も《6流》ですので、同じということになります。

ではMUJI無印良品とは、何か差があるのでしょうか?
無印良品の場合、衣料よりも他のものが多いし、
それを前に出していますね。
ファッションとしてはもの派みたいなので、
ファッションとして突出力はないようですが、
下の画像を見て下さい。
20071208_150093.jpg
20071103_117320.jpg
《想像界》の眼で《6流》のデザイン的エンターテイメント
《象徴界》の眼で《6流》のデザイン的エンターテイメント
《現実界》の眼で《6流》のデザイン的エンターテイメント

《現実界》のデザイン、固体デザイン
《ハイ・デザイン》《シリアス・デザイン》

この芸術分析で分かった事は、
無印良品の特徴というのは、《ハイデザイン》であることです。
そしてもう一つ《固体デザイン》、つまり骨董的な、
前ー近代に退化したデザインだと言う事です。
さらには、《シリアス・デザイン》である事です。

だから、ファッションとしては、
固定性が強くて、遊びがないのですね。

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さて、川久保玲は、H&Mのキャラにどう取り組んだのか?

私が、見る限り、
まず、《1流》に格をアップしています。
さすがに《6流》に付き合うのは、できなかったのでしょうね。

《1流》の、しかも3界とも《真性の芸術》で、
多層的重層的な服を作り出したのです。
この《真性の芸術》に対する川久保玲の実力には驚きます。

しかし、下記サイトをみて、正直言って好きな服はなかった。

http://www.hm.com/jp/#/cdg/

安いから、私のような貧乏人にはありがたいので、
買えれば買いたいとは思うが、
しかし、本来の川久保玲の《超1流》の魅力は無い。

もう一つ気がついたのは、
川久保玲は、《1流》《1流》《1流》と、
《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をすべて《1流》で、
統一してしまっています。
そこで、推理としては、3界をバラバラにしてコントロールする事は、
もしかすると、
川久保さんには出来ないのかもしれない。

私の考えだと、
下記のような組み立ては、出来たと思うのです。
《想像界》の眼で《1流》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《6流》のデザイン的エンターテイメント
《現実界》の眼で《超1流》の《真性の芸術》

この3界をバラバラに分解してコントロールする技術は、
そうすると、もしかすると彦坂の特許技術かもしれません(笑)

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さて、続いては小山登美夫ギャラリー京都のオープンです。
この世界経済危機の中でのオープンは、大変だなぁと、
人ごとながら、心配してしまう。

それに東京の画廊が、京都に進出というのも、
凄い。
場所も東本願寺の側で、良い様に思えます。
しかし京都進出の過去の事例は、寡聞にして知らない。
私の印象では、京都に市場があるとは思えないのだが・・・。

しかしこのごろ、京都の若手アーティストを東京の若手画廊が
青田買いしているという話を聞きましたから、そういう事に
関連があるのかもしれません。
東京の美術大学の《6流》オンパレードの空無化が進んでしまって、
若手アーティストの質が悪すぎる様になった。
それに比べて伝統のある京都は、良い伝統美術を目にしているし、
もともと京都画壇のほうが東京の画壇に比べて《1流》性が高い。
それもあって、京都の美大のアーティストの評価が高いというのです。
それは私も同感です。
私も京都奈良が大好きです。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【続きは下記をクリックして下さい】

以下の画像は、ネットで採取したもので過去作品であって、
今回のオープン展のものではありません。
1591-170.jpeg
kuwahara.jpg
kuwahara1.jpg
MaKPa0034.jpg
Pa0029l.jpg
《想像界》の眼で《6流》のデザイン的エンターテイメント
《象徴界》の眼で《6流》のデザイン的エンターテイメント
《現実界》の眼で《6流》のデザイン的エンターテイメント

《想像界》の美術。気体美術。
《ローアート》《気晴らしアート》


それと、前から思っていて書けない事だったのだが、
川久保玲のようなデザイナーが、3界で芸術になった、
安いH&Mの服をつくっているのに、
現代アートのトップギャラリーが、
こういう《6流》のデザイン的エンターテイメントを
売っているという、何とも倒錯した状態に対する不可思議さである。

現代アートが《社会的に芸術と錯誤されたデザインワーク》でしかなくて、
ファッションのH&Mが《真性の芸術》になっているという、
こういう逆転現象だと、
まあ、日本的ではあるけれども、
現代アートはなさけない!
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【追加】たぶん、こういう若いアーティストというのは、
イメージで美術を作っていて、
こうした稚拙な感じや、幼稚な主題や題材を扱うと、
芸術になっていると信じているのでしょう。
もっともそれ以外に、芸術が何であるのかが、分からないのでしょう。
しかし、こうした題材性だけでは、
《想像界》でも《真性の芸術》にはならないのです。

デザイナーの川久保玲さんのほうが、
《真性の芸術》を作り出す秘密を知っていて、
アーティストが、安手の《6流》デザインしか描けない所に、
今日のアート状況があります。
美術よりもファッションを買ったほうが、
芸術的には良い趣味ということになる。

もっともこうしたレベルの低い《6流》のデザイン的エンターテイメントが、
売れて行くと言う状況があって、
悪いのは作家というよりも、
これを買うお客の方です。

お客の教養がなくて、
下品なのです。

でも、お客というのも、
買って、毎日見る事で、
目が変わって行きます。
そういう勉強をする必要があるのです。
ですから、買う事は良いと思います。

しかし東京のお客が下品で、無教養で、
こうした現代アートを買うのは分かりますが、
京都の人々は、教養が高いから、
買わないのではないのか?

まあ、それは私の偏見なのかもしれません。
小山登美夫ギャラリー京都の健闘を祈ります。


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symplexus

川久保玲さんの服装”デザイン”,
 確かに抑制の効いた色彩にストイックな気品がみなぎって,
すばらしい作品だと思います.
 売るための”デザイン”がこのような魅力にあふれているのに,
ファイン・アートのこのサンプルはあまりに残酷過ぎます.
 おそらく桑原正彦氏は心やさしい方でしょう.
  会えば魅力的な方かもしれません.
 しかしアートはもう少し私的なものを越えたところに有るという視点,
これには残念ながら彦坂氏と全く同意見です.
 幼児性というものが低次元だと言うわけでは無いのですが,
  幼児の視線は一方では透徹した怖さを持つはずです.
クレーやランボーを引き合いに出すまでも無いでしょう.
 
 どうして”デザイン”分野が緊張感を持続でき
アートが緩んでしまたのか,こうした場で失礼とは思いますが
僕なりの考察を紹介させて下さい.

 http://www.symplexus.jp/html/plan2.htm
 
 気晴らし程度の内容なので
暇な時アクセス頂けたら幸いです.

  
by symplexus (2008-11-13 22:14) 

ヒコ

symplexus様

拝見しました。真面目でいらして、ずいぶんアーティストとしても活動なさっておられますね。
by ヒコ (2008-11-15 21:19) 

symplexus

アクセスして頂けたのですか!
 ありがとうございます.

  このブログを拝見して,生き返ったような気分でいます.
 過去と現在を縦横に行き来する中で
  アートに向かう意味を源流から考えさせるというのか・・

 異論に対しても丁寧に論理を展開される誠実さに
何度も勇気付けられました.

 もう一度自分の作品も組み立てなおそうと思うこのごろです.
by symplexus (2008-11-15 21:50) 

ヒコ

symplexus 様
こちらこそ、良いコメントをいただき、励まされています。ありがとうございます。
by ヒコ (2008-11-18 01:50) 

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