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佐藤 可士和のデザインに起きていること(2)(修正1加筆1) [《第6次元》研究]


《第6次元》そのものは、自然領域です。
そこには抑圧がないので、
ストレートに人に分かるのです。
そのために、日本の現代アートでも《第6次元》のものが
ほとんどです。

先日のアートフェア東京でも、《第6次元》《第8次元》のものばかりで、
困ったものであると思いました。
食べ物で言えば、吉野屋の牛丼が《第6次元》です。
すき屋の牛丼やカレーが《第8次元》です。

佐藤 可士和のデザインも《第6次元》ですから、
そういう意味では吉野屋の牛丼のレベルのデザイナーであると言えます。
それは例えば佐藤 可士和のデザインしたスーツが、《6流》の《第6次元》で、
アルマーニのスーツが《超1流》の《超次元》であるという、
そういう次元の差としてあります。

0201_1.jpg
佐藤 可士和               アルマーニ
《想像界》の眼で《第6次元》のデザイン《想像界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《第6次元》のデザイン《象徴界》の眼で超次元》の《真性の芸術》
現実界》の眼で《第6次元》のデザイン《現実界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》

《現実界》のデザイン        《象徴界》のデザイン
気体デザイン            気体デザイン

《気晴らしデザイン》         《シリアスデザイン》
《ローアート的デザイン》       
《ハイアート的デザイン》


シニフィエ(記号内容)のデザイン   シニフィアン(記号表現)のデザイン

《原始デザイン》           《透視デザイン》
『ペンキ絵的デザイン』        オプティカル・イリュージョン的デザイン
【B級デザイン】                                            【A級デザイン】


こう比べてみると、
世界は単純に上流と下流に分かれていて、
デザインにしても上流デザインと下流デザインがあるだけだという事の
ように見えます。

スーツのデザインにしても、
アルマーニのような上流デザインは、3界とも《真性の芸術》に
なっているのです。
つまり上流には《真性の芸術》があって、

下流にはデザイン的エンターテイメントがあるということなのです。

もちろん下流にも、B級グルメのような《真性の芸術》の世界が
あります。
前に書いた吉祥寺のカッパという焼き鳥屋は《8流》の《真性の芸術》
でした。
昨日、彦坂敏昭さんと行ったラーメンショップという店も、
《8流》の《真性の芸術》です。

しかし大きく上流と下流に分けて、
上流に《超次元》の《真性の芸術》があって、
下流に《第6次元》のデザイン的エンターテイメントがあると、
2分して考えて、良いように思います。

なぜなら、下流のB級グルメに代表される《真性の芸術》というのは、
下流のメインストリームではないのです。

現代アートでも、
でずから《第6次元》のデザイン的エンターテイメントの美術作品が
溢れているのは、下流美術だからです。
そして本来は、下流美術は安い値段のはずなのです。

上流と下流の値段差は、
しかしスーツで見る限り、それほどの差があるわけではありません。
アルマーニの上に掲げたスーツが、79,500円。
もちろん、アルマーニですからもっと高いものもあります。
佐藤 可士和のスーツが、29,400円

中国現代美術や、村上隆、
そして多くの青田買いされた若いアーティストの値段が、
高くなったのは、こういう意味で言うとおかしい現象だったのです。

つまりこれらは下流美術であったのですが、
それが上流美術の値段になって行ったというのが、
サブプライムローンを軸とするアメリカの過剰消費の時代の
倒錯した価値世界であったのではないでしょうか?

こういうことを考える必要があるのは、
一つは、美術作品の値段設定の問題だからです。

つまり佐藤 可士和のデザインそのものは、
下流デザインの革新化であって、
大衆デザインの領域での新しいヒーローであって、
上流デザインのデザイナーではないのです。

しかしだからこそ、
下流文化そのものの変容を象徴しているデザイナーであると言えます。



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縷衣香

 私の友人の全米トップのミルク会社社長ご夫妻(50代)が夏のナンタケット島(MA州)の別荘を1日アルマーニのファッション・ショーに貸して、ニューヨークからモデルを連れてきて、島の住民を招待してドレスを売るのですが、その売り上げの30%をミルク会社の経営するウィリアムズ症候群の障害のある子供達の貯めの音楽学校に寄付するのです!真性のブランドのやることってクールですよね。
  
 現代美術もそんな風な展開にはならないんでしょうか?
 なかなか豊かさを感じられないです。
by 縷衣香 (2009-04-07 23:43) 

ヒコ

縷衣香 様
コメントありがとうございます。
アートフェアではありがとうございました。

《第6次元》《第8次元》のひどい作品ばかりで、
かなりくらい気持ちになりました。
ブランドの方が、芸術性が高いというのが、現在の状態ですね。
by ヒコ (2009-04-09 06:33) 

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