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阿修羅展を見ました。 [アート論]

阿修羅展を見て来ました。

もともと阿修羅像は、日本の仏像の中で、
最初に《超次元》性に達したものとして、
私も高く評価していました。

皇居美術館の中には、
この阿修羅像も収蔵するということがあって、
約1年ほど前に、
奈良県興福寺の八部衆像がすべて展示された時に、
わざわざ見に行っています。

しかし後ろから見た事は無かったのです。
今回、後ろから見ることができて、
その制作が、完全に彫刻として、
後ろからの鑑賞にも耐える、
たいへんに良い作品で驚きました。

ここまで良い作品とは、思いませんでした。
すごいものです。

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もう一つ驚いたのは、
この阿修羅像は、姿は、三面六臂です。
三つの顔に六つの腕があるのです。

まず、この三つの顔を比較して見た事が、
ありませんでした。

それは横から見る事が出来なかったからでもあります。

初めて三面を見ました。
正面の顔は、《超次元》
左側の顔は《第41次元》
そして右側の顔は《第6次元》でした。

彦坂尚嘉の42段階のアートの格付けで言えば、
全領域を、この三つの顔で表現している事になります。

さらに言えば、こうしたアートの格の複合化が
されていることに、驚きがあります。

六つの腕の表現も秀逸で、
特に上に上げられた腕が、上部の巨大な空間を支える表現で、
目を見張るものがありました。

もともと仏像の起源は、ギリシア彫刻にありますから、
こうした彫刻としての自立した成立は、
当然ではありましたが、
しかし日本の通念では、
彫刻は明治になって西欧彫刻が入ってからであって、
仏像を彫刻として評価するという傾向は薄いところがありました。

しかし今回の展示によって、
日本彫刻史は、
書き換えられたという思いを持ちました。

たいへんに混雑していますが、
必見の展覧会であります。


タグ:阿修羅展
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