ジンバブエ大統領ムガベの顔 [顔/政治家]
年間インフレ率16万5000%、
失業率80%-というひどい状態にある国家ジンバブエ。
そのジンバブエの大統領であるロバート・ガブリエル・ムガベが、
独裁者として強権と弾圧を繰り返して、
世界の非難を集めている。
そのムガベの顔を鑑賞してみよう。
まず、若きムガベである。
この若いムガベの顔は、
なかなかのものである。
《想像界》で《1流》
《象徴界》で《41流》
《現実界》で《超1流》である。
なかなかの人物なのである。
ムガベは独立戦争において、英雄であったのである。
ジンバブエはアフリカ南部にある国、
イギリス領南ローデシアとなる。
1965年には、白人中心のローデシア共和国が独立を宣言して、
人種差別政策を推し進めた。
これに対して、1974年、
ムガベ率いるジンバブエ・アフリカ民族解放軍は、
ローデシア政府軍と武装闘争に突入した。
1980年の総選挙の結果、ジンバブエ共和国が成立し、
カナーン・バナナが初代大統領に、
そしてロバート・ムガベが初代首相に就任した。
すごい眼をしている。
《現実界》しかない顔である。
白人政権との闘争を繰り返したムガベは、
非常に強い反白人の思想を持っている。
《想像界》で《1流》
《象徴界》で《41流》
《現実界》で《超1流》である。
《現実界》しかない人格。
そして固体人間、つまり前ー近代の人なのである。
悲劇の根本は、この古い人格性にある。
権力を握って、前近代的な独裁者になったのである。
人格そのものが、固体である故に、
液体と言う、近代制を取り得なかった。
1999年の隣国のコンゴへの派兵をするのだが、
これもまた前近代的な性格が、
隣国の資源(ダイヤモンド、金、銅)への欲望を抑制できなかったからである。
ムガベは、2000年に、白人所有大農場を、強制収用することを、政策化した。
白人が所有していた農地を強引に国有化し、独立の闘士に分け与えたのである。
ことによる農業技術の低下から、食糧危機がおきる。
結果経済を牛耳っていた白人の流出して、ジンバブエの経済は崩壊した。
第二次世界大戦後世界最悪とも言われるインフレーションが発生した。
年間インフレ率16万5000%
ムガベは、言論の統制などの強権的な政策を展開している。
2005年5月には「ムラムバツビナ作戦」によって、
地方の貧しい都市地域および周辺都市地域を標的に、
大規模な強制退去と住居破壊を行った。
ムガベは、現在、84歳である。
独立戦争の英雄が、黒いヒットラーと化した悲劇は、
もうすぐ終わるだろうが、しかし疲弊したジンバブエの再建は、
困難を極めるだろう。
2008-07-10 02:25
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コメント(2)
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確かに、広域暴力団の組長さんのような感じですね。
ヤクザの親分さんが大統領になったんでは
近代国家は成立しないでしょう。
by 丈 (2008-07-11 12:10)
しかし独立戦争は、戦争ですから、こういう人が英雄になるのです。問題は、その後の統治ですね。これはまた違う話なのですね。
by ヒコ (2008-07-13 13:32)