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ラッシュ・リンボー(リンボウ)/オバマ論敵の顔(加筆1) [顔/政治家]

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アメリカの政治に、オバマの敵が明確な姿で登場した。
保守派の論客ラッシュ・リンボーです。

ラッシュ・リンボーは、米国のラジオ界の政治トークショー番組では
長年、最高の聴取率を保つホスト。
保守の超人気論客なのです。

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以下、国際問題評論家 古森 義久氏の論文、
『保守派の論客、ラッシュ・リムボウを知っているか』を
からのものです。


リムボー氏は、1980年代からラジオの政治トークショーで、
全米最多の聴衆を保ってきたといいます。

つまり1975年にアメリカがベトナム戦争に敗れると、
いわゆるネオコン(新保守主義)が登場します。
彼らは、経済政策面では自由放任主義を標榜し、
国内的には行政サービスや社会保障をできるだけ削減、
効率を優先させる「小さな政府」の立場を取します。
国外的には主権侵害に対しては武力衝突も辞さないという姿勢です。
性的モラルにおいては、不倫、同性愛、中絶に反対する、
伝統主義者です。

いまの、世界金融危機は、この経済の自由放任主義が、
破綻したことで、生じています。


現在、リンボーの番組は全米600局以上のラジオ局から、
毎日3時間、
毎週5日という巨大な分量で放送されているというのです。

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毎週平均の聴取者は1500万人以上とも2000万人近くとも報告される。

番組では彼がユーモアと皮肉とまじめさを交えて、
政治をもっぱら論じる。

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腹の底から響くような太い声で、現代政治を語り、
ときにはゲストを招き、頻繁に電話での聴取者からのコメントを受けて、
回答する。


リムボウ氏の語りの内容は徹底した保守主義。

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リベラリズムの「大きな政府」傾向を一貫して批判し、
過激な男女同権論者を「フェミナチ」と呼び、
激烈な環境保護論者を「環境オタク」と決めつける。


左派の政治家や知識人に対してはマルクス主義まで持ち出して、
辛辣に批判する。

米国の大手の新聞やテレビがリベラルびいきのせいからか、
ラジオではこのリムボウ氏ら保守派が人気を独占してきたというのです。

rush_limbaugh.jpg

リムボーは、いまも連日のラジオ番組で、オバマ大統領に批判を
浴びせている。

政府の民間介入策を強力に進めるオバマは、
リムボウ氏の天敵のような存在なのです。


「オバマ氏が統治に成功すれば、アメリカは社会主義の国になり、
建国の礎となった美徳はすべて破壊される」

「オバマ氏はいまの不況を指して『1930年代の大恐慌以来、最悪の経済
状態だ』と評して恐怖をあおるが、デマだ。1982年の米国経済は
いまよりもひどいマイナス成長だった」

rush_limbaugh.gif

2月下旬にワシントンで開かれた「全米保守政治行動会議」で
リンボーが主要演説をして、
「オバマ政権は民間への政府の大幅介入によって米国の自由と自主の伝統
を破壊しようとする」などと述べた。

リンボーはこの演説で「オバマ大統領のそうした政策が失敗することを
祈る」とまで語った。


rush_limbaugh_0213.jpg
《想像界》の眼で《第8次元》《真性の人格》
《象徴界》の眼で《第8次元》《真性の人格》
《現実界》の眼で《第8次元》《真性の人格》

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な人格
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な人格

《シリアス人間》《ハイアート的人間》

シニフィアン(記号表現)的人間。
『平気でうそをつく人』




オバマ政権のギブス大統領報道官は、
リンボーに対して
「大統領の政策が失敗すればよいとは、国家への挑戦だ」と激しく反発。

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Robert Gibbs at the podium.jpg

ロバート・ギブスは、オバマ政権の大統領報道官。

1971年生まれ。アラバマ州オーバーンで生まれ育つ。

ノースカロライナ州立大学卒。

ビル・クリントンの大統領選にボランティアとして参加したことから
政治への興味を募らせる。
オバマの選挙対策本部で広報対策を担当し、
政権発足後に大統領報道官に就任した。

理知的で穏やかな雰囲気で知られるオバマ政権のスタッフの中にあって、
ロバート・ギブスは議論好きで一般受けするところがあり、
異色な存在感を放っている。

ギブスには南部訛りがある。
ギブス本人は、南部出身であることを常々誇りにしているという。



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《想像界》の眼で《第8次元》のデザイン的エンターテイメント的人格
《象徴界》の眼で《第8次元》のデザイン的エンターテイメント的人格
《現実界》の眼で《第8次元》のデザイン的エンターテイメント的人格

《想像界》の人格
気体の人格

《気晴らしアート的人格》《ハイアート的人間》

シニフィエ(記号内容)的人間。
『真実の人』


LimbaughRush_w.jpg

さて、この保守の悪漢論客リンボーと、大統領報道官ギブスの顔を
比較すると、どちらが、人格的にすぐれているかの判断は、
むずかしいのです。
一長一短があるし、総合的な人格の厚みは、
悪漢リンボーの方にあるのです。

リンボーギブス.jpg
リンボーの顔             ギブスの顔
《想像界》の眼で《第8次元》《真性の人格》        《想像界》の眼で《第8次元》のデザイン的人格
《象徴界》の眼で《第8次元》《真性の人格》        《象徴界》の眼で《第8次元》のデザイン的人格
《現実界》の眼で《第8次元》《真性の人格》        《現実界》の眼で《第8次元》のデザイン的人格


《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な人格   《想像界》の人格
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な人格     気体の人格

《シリアス人間》《ハイアート的人間》            《気晴らしアート的人格》《ハイアート的人間》

シニフィアン(記号表現)的人間。              シニフィエ(記号内容)的人間。
『平気でうそをつく人』                   『真実の人』

ギブスの顔で、一番気になるのは、《想像界》しかない性格です。
ギブスは、基本的にファンタジーの中を生きている人で、
現実も、そして法やルールの意味も、本質的には理解できない人です。

さて、ではオバマの顔と、このリンボーを比較してみます。
オバマは、この保守派論客リンボーに勝てるのでしょうか?

リンボーオバマ.jpg
リンボーの顔             オバマの顔
《想像界》の眼で《第8次元》《真性の人格》        《想像界》の眼で《第8次元》のデザイン的人格
《象徴界》の眼で《第8次元》《真性の人格》        《象徴界》の眼で《第8次元》のデザイン的人格
《現実界》の眼で《第8次元》《真性の人格》        《現実界》の眼で《第8次元》のデザイン的人格


《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な人格   《想像界》の人格
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な人格     気体の人格

《シリアス人間》《ハイアート的人間》            《気晴らしアート的人格》《ハイアート的人間》

シニフィアン(記号表現)的人間。              シニフィエ(記号内容)的人間。
『平気でうそをつく人』                   『平気でうそをつく人』 

私のオバマ分析は、厳しくて、
オバマは、基本的には大統領補佐官のギブスと同じタイプで、
《想像界》だけの、デザイン的エンターテイメント型の人格です。

違いは、ギブスは真実の人ですが、オバマはリンボーと同様に、
『平気でうそをつく人』(スコット ペック)と、私の言語判定法では出ます。

人格的な総合力は、保守派の論客リンボーに軍配が上がります。
オバマ大統領の苦戦が、予想されます。












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オバマの家族の顔(加筆3訂正3) [顔/政治家]

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オバマについては、
このブログでは、私はかなり痛烈な否定的な視点で書いています。
ヒラリー・クリントンについても書いていますが、こちらの方は、
私は、人相見的に、きわめて肯定的な立場で書いています。
これはあくまでも《言語判定法》による判断であって、
そういう判定は、大統領にオバマがなった今も変わりません。
しかし、ニューヨーク在住の美術史家
富井玲子さんから、オバマが成長したから、
もう一度、人相見をやり直して欲しいと言われました。
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 ヒラリーの顔                   オバマの顔
《想像界》の眼で《超次元》の《真性の政治家》   《想像界》の眼で《第8次元》のデザイン的政治家
《象徴界》の眼で《超次元》の《真性の政治家》   《象徴界》の眼で《第8次元》のデザイン的政治家
《現実界》の眼で《超次元》の《真性の政治家》   《現実界》の眼で《第8次元》のデザイン的政治家

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ    《想像界》の政治家
重層的な政治家
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ      気体政治家
多層的な政治家
《シリアスな政治家》《ハイアート的政治家》    《気晴らし的政治家》《ローアート的政治家》

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヒラリーは《超1流》で、強さと輝きがありますが、
オバマは、くすんでいて、輝きがありません。

20080829-4097123-1-L.jpg

さて、富井玲子さんのご指摘のように、
バラク・オバマの顔は、以前に人相見をいた時とは、変わりました。
《8流》になったのです。
それは大統領選挙というハードな体験と、
その勝利の影響が大きかったと言えます。
しかし、それだけでしょうか?

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結論的にはオバマの顔は、《第8次元》に転落していて、
アメリカ合衆国全体が、一つの宗教的な共同体へと統合されて、
その司祭になってしまっているのです。

ラカンが言うシェーマLとなっていて、
このアメリカ合衆国という共同体の中の個人崇拝者になって、
空疎な言葉が反復されるていると、私は感じるのです。

オバマの場合には、ゴーストライターが書いているのではなくて、
自分で演説草稿も、著作も書いていると富井さんは言います。
演説用原稿は1980年代生まれの若手のライターであるジョン・ファヴロー
が書いている。約18分の大統領就任演説も、2人で書いているそうだ。 
ですから、それを空疎と言う私の私見は、
同意して下さる方はいないとは思いますが、
説得力の無さを承知で、しかし私に《言語判定法》からの測定では、
このように批判的に見るものなのです。

就任演説については、
たとえば政治評論家の田原総一郎が下記のように書いているが、
現在の金融危機の本質が、この程度の政策で乗り切れるのか?
と、私は危惧する。
本質的な貨幣秩序の改変が必要だと思うからです。
それについては、すでに数日前のブログで書いています。

田原は『彼は「CHANGE」とか、「Yes We Can」、あるいは、「白人も
黒人も少数民族も、共和党も民主党もみんな一緒になってアメリカ合衆
国を作っていく」というような、歴史に残るような言葉は、ほとんど使
わなかった。むしろそれを嫌ったのだと思う。』と書いています。
それはオバマが、選挙に勝つ手段に過ぎなかったのであって、
大統領としての権力責任として、「CHANGE」として、
アメリカの変革を遂げようとする意思の無い事を示しています。

はじめにすべてありなのです。
大統領の就任演説で「CHANGE」を言えない権力者が、
変革をなし得るはずが無い。
アメリカは変わらず、アメリカの赤い字は増大し、
世界は、アメリカ主導ではない時代へと移動して行くのです。
だからオバマは空疎なのです。

井上清仁さんが、下記情報を送ってくれたので、
引用しておきます。

日経ビジネス オンライン
バマ演説、盛り上がり8分目の理由
チェンジもホープもない重い内容に聴衆は戸惑った
(前略)
◇ゴミの山が暗示するのは米国の過酷な未来か?

 

 さて、演説が終わって群衆が一斉に移動を始めると、本来は

芝生が張ってあるモールの地面があらわになってきた。そこに

残されていたのは、ゴミ、ゴミ、ゴミ。新聞紙、食べ物や飲み

物の容器、バナナの皮、リンゴの食べ残し、毛布、手袋、壊れ

た折りたたみ椅子…。

 

 あれだけの人が集まれば多少のゴミが出るのは当然だとして

も、それにしてもすさまじい量である。しかも、オバマの意味

深い演説を聴いた直後だけに、はっきり言って、興ざめし、呆

れ果てた。帰り際、近道をしようとしてフェンスを力ずくで倒

し、植木を踏み折っていく者たちもいた。

 

「な〜んだ、米国人のほとんどはオバマの感動的な演説を聴い

て陶酔し、感涙を流して気持ちよくなりたいだけで、自分が変

わろうなんて気はこれっぽっちもないじゃないか。これじゃ、

オバマが言ってることはまるっきり伝わっていないな」

 

 万が一、オバマブームが流行の有名人を追うだけの一過性の

熱狂に過ぎないとしたら、アメリカという国はいったいどこま

で落ち込んでいくのだろうか。「期待していたものとは違う」

と言って国民はオバマ政権を口汚くののしり始めるのだろうか

。ブッシュ政権にそうしたように。あるいは、オバマの方が国

民に失望し、その政治姿勢を大きく変えるようなことになるの

だろうか。

 

 米国は、米国民は本当に変われるのか。変わる気があるのか

。華やかなはずの大統領就任式の後、筆者の脳裏に残ったのは

、米国の過酷な未来への暗示だけだった。



さて、今日のブログは、バラク・オバマ批判ではなくて、
バラク・オバマの顔を見直すことです。
まず、家族写真です。

Family-001.jpg
先を急ぐので、奥さんは、簡単にいきます。

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結婚式の写真です。
両方のお母さんが一緒に写っています。

奥さんのミシェル・オバマ(旧性:ロビンソン)は、
1964年1月17日にシカゴにて、
市水道局職員で民主党の選挙区幹事であるフレーザー・ロビンソン3世 の娘と
して生まれました。

彼女の父方の高祖父、ジム・ロビンソンは
サウスカロライナ州の黒人奴隷でありました

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Michelle-obama.jpg
《想像界》の眼で《第1次元》の《真性の人間》
《象徴界》の眼で《第1次元》の《真性の人間》
《現実界》の眼で《第1次元》の《真性の人間》

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な人格
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な人格

《シリアスな人格》《高級人間》
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
バラク・オバマはすばらしい女性を奥さんにしています。
《想像界》《象徴界》《現実界》の3界を持っている人格ですから、
彼女は信用できる。
これはアメリカ合衆国にとっても、世界にとっても幸運な事です。

BO_maya.jpg
左から2番目は妹。妹家族との集合写真です。


バラク・オバマの幼年時代の写真を見てみましょう。

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母親に抱かれたバラク・オバマです。
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父親といるバラク・オバマです。
この写真は、バラク・オバマ10歳の時で、
これが最初で、最後の再開だったのです。
なぜなら、実父のバラク・オバマ・シニアは、妻子を捨てたからです。
39580727.jpg
後ろの列の左から3番目です。
mike2.jpg
こころもち、さびしい顔をしています。

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何故に疑問を持ったかというと、
オバマの、変な顔を見つけたからです。

158youngobamajpg_150.jpg
最初に見つけたのは,この写真で、自閉した顔をしています。
《第8次元》の顔です。しかも《自己愛》性人格障害が出ています。
もう一つ、見つけました。

【下記をクリックして下さい】

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ハマス創立者ヤシーン師の顔(改題加筆3) [顔/政治家]

ハマースは、パレスチナのイスラーム主義団体です。
日本の報道ではハマスと表記されています。
いわゆるイスラーム原理主義の代表的な組織です。

「イスラム原理主義」というと、
狂信的なテロリズムというイメージが強く流布していますが、
実像は、かならずしも、そういうものではありません。

正式名称はイスラーム抵抗運動といい、
頭文字をとった略称が、ハマースで、
アラビア語で、情熱と言う意味です。

ヤーセル・アラファートのパレスチナ解放機構(PLO)と一線を画した、
民衆レベルでのイスラエル抵抗運動を組織したものです。

1980年年代には、
その抵抗は、石を投げるところから、始まっていて、
「石の闘い」と呼ばれています。

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ハーマスの創設者アフマド・ヤースィーン師の顔です。
報道等ではヤシン、ヤシーンと表記されることが多いです。

《想像界》の眼で《第41次元》
《象徴界》の眼で《超次元〜41次元》
《現実界》の眼で《第41次元》

柔和な顔ですが、《第41次元》性という、
根源的な暴力性の領域を強く持っているのは,
民衆レベルの抵抗組織の指導者らしさがあります。

《象徴界》の人格。
固体の人。
シリアスな指導者。
ローの指導者。

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ヤースィーンは、ハマースの活動のため1989年に逮捕され、
イスラエル軍事法廷で終身刑を宣告され投獄されます。
獄中で、身体はほとんど全身麻痺となってしまいます。
しかし獄中でもアラファートらが進めるイスラエルとの和平案に強く反対し、
イスラエルの完全撤退を訴え続けたのです。
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1997年にイスラエル工作員との交換による政治的取引で釈放された後はガザに戻り、
再び激化しはじめたパレスチナ解放闘争の精神的指導者となったのです。

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イスラエルはヤースィーンの存在を危険視し、
ハマースの幹部に対する暗殺襲撃の対象としたのです。
この車椅子の指導者を、
イスラエル軍ヘリコプターは、
ミサイルで攻撃し暗殺したのです。
2004年3月22日でありました。

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ハマースがテロ組織なのか、
イスラエルが、テロ国家なのか、
判断はむずかしい所です。

しかし全身麻痺の車椅子の身障者を、
軍用ヘリコプターで、ミサイル攻撃すると言うのは、
あまりにも、稚拙で、ひどい政治性です。

イスラエルの政治家の程度の悪さにあきれます。

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yasin009.jpg
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絶望した最下層の民衆の抵抗が、
自爆テロに走る時、
それに安易に共感する事が良いとは思いません。

ハーマスの自爆攻撃によって、
多数のイスラエルの兵士・入植者に加えて、
一般市民も多数殺傷されてきています。

しかし、多様な形ですが、
絶望する最下層の人々の自爆テロが頻発する時代を、
私たちは生きているのです。

ハーマス機構の中には、シャヒード(自爆テロ)部隊も存在します。
隊員は、イスラエルから被害を受け、
ユダヤ人を憎悪する18歳から27歳の住民から選抜されるそうです。

しかしハーマスは、単なる自爆テロ集団ではありません。
多様な合法的な機構をもつ民衆の抵抗組織です。

民衆の抵抗の正当性を認めない立場は、
私には、取り得ません。

ハーマスの戦いは、
同性愛者に対する弾圧等々の問題があるにしろ、
正当な民衆の抵抗権の行使だと思います。




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プラブハカランの顔(改稿1) [顔/政治家]

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M.I.A.(エム・アイ・エーという女性ミュージッシャンを、
前にこのブログで取り上げている。

M.I.A.(エム・アイ・エー

この芸名はMissing In Action(戦闘中行方不明)の略で、。
お父さんは武装闘争を展開しているタミル・イーラム解放のトラのゲリラでありました。
そして戦闘中行方不明になっているということです。
その音楽は、すぐれていて、私も評価をしています。

M.I.A.017.jpg
さて、
このタミル・イーラム解放のトラ」のニュースが、
下記の様に伝えられています。

CNN.co.jp logo

スリランカ政府軍、反政府武装勢力の政治拠点の奪回を発表


コロンボ(CNN) スリランカの少数派タミル人の反政府武装勢力「タミル・イーラム解放の虎(LTTE)」の掃討作戦を続ける同国軍当局者は2日、LTTEの政治拠点がある北部のキリノッチ町を奪還したと述べた。LTTE側はこれを確認していない。

 

事実なら、政府軍が同町を奪回したのは約10年ぶり。2方面から町へ進軍、制圧したとの情報がある。軍はLTTEとの戦闘で、町周辺の拠点を次々と制圧し、包囲網を縮めていた。

 

LTTEにとって同町の喪失は戦略的に大きな打撃で、兵たん部門などを北東部の沿岸地域へ既に移動させたとの情報もある。北東部の分離独立を目指すLTTEは、キリノッチに政治部門や軍事部門の本部、警察、法廷や徴税関連の中心機能を置いていた。

 

軍進攻に劣勢を強いられていたLTTE幹部は先に、支配地を失ってもゲリラ勢力として武装闘争を続行すると宣言していた。

 

キリノッチ周辺拠点をめぐる攻防では激戦があり、多数の死傷者が出ている模様。

 

スリランカ政府は過去数カ月間、北東部の制圧を目指し、攻勢を掛けている。LTTEと政府との停戦合意は昨年1月に破棄され、政府はLTTE根絶を宣言した。LTTEは爆弾テロなどで応酬している。

 

LTTEは1983年ごろから武装闘争を激化させている。戦闘での犠牲者はこれまで6万5000人以上とされる。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

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このタミル・イーラム解放のトラ」と、

スリランカの紛争は、

きわめて、むずかしい展開を遂げて来ているものです。

簡単には、判断が出来ないと言わざるを得ません。


そこで、《言語判定法》による人相判断という、

このブログの手法で、一つの解釈を試みたいと思います。

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眼が強い青年ですが、

1972年、18歳のヴェルピライ・プラブハカランは、

新しいタミールの虎Tamil New Tiger、TNT)を設立します。

そして。1975年に、ジャフナ市長を暗殺したのです。

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1975年5月5日、TNTを母体に、

タミル・イーラム解放のトラが設立されます。

プラブハカランが、議長及び軍司令官に指名されたのです。

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タミル・イーラム解放のトラの設立の背景には、

多民族国家スリランカに於ける、人種差別が横たわっていました。

さらにその背後には、植民地時代の影があり、

さらには、隣国インドとの関係もあるという、

極めて複雑なものであったのです。

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ヴェルピライ・プラブハカランの顔です。

《想像界》の眼で、《超1流》の軍事指導者

《象徴界》の眼で、《41流》の軍事指導者

《現実界》の眼で、《超1流》の軍事指導者


《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な指導者

気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な指導者

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

《超1流》のすぐれた指導者であると判断します。

しかし、

《象徴界》というモラルの領域で、《41流》であるという人物を

初めて見ましたが、危険と感じざるを得ないのです。


《41流》、あるいは第41次元というのは、

根源的な暴力領域です。

それは、極めて危険で、

ましてや《象徴界》に《41流》があると、

モラルの低下や無視を招きます。


プラブハカランの評判と言うのは

支持者からは、シンハラ人の迫害からの解放者と呼ばれているそうです。

LTTEのビラ、出版物及びインターネット・サイトは、

彼を讃える祝辞や歌に満ちているそうです。

大胆、かつ無慈悲なゲリラ指導者の評判を得ていて、

彼の指導の下、LTTEは、規律正しく、

高度に組織されたゲリラ戦力となったと言われます。

YouTubeで画像が見えますので、

タミル・イーラム解放のトラ」で検索をかけて下さい。



反対の側からは、人命の価値を無視する獣と呼ばれています。


未成年者を少年兵として利用していると、

ユニセフや、

「国連安全保障理事会の子どもおよび武力紛争に関する作業部会」から

非難されているのです。

 

LTTEの戦闘員は、

タミル人の農村から未成年者を強制的に徴兵していると言われます。

子供を戦争に送りたくない親達は、政府軍の支配地に逃れているが、

それでもLTTEの戦闘員はどこからともなく現れ、

子供を連れ去っているというのです。

以下を読んで下さい。

出典;http://www.hrw.org/en/news/2008/12/15-4



強制徴兵と移動制限が人びとの生命を危険にさらす
DECEMBER 15, 2008

LTTEはタミル人のために戦っていると主張するが、実は、ワンニの民間人の苦しみの多くの原因はLTTE自身にある。LTTEは、タミル人のために戦いだと言っておきながら、政府軍の前進で支配地域を失う中、肝心のその人々への虐待を悪化させている。

ブラッド・アダムス、ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局長
Downloadable Resources: 

(ニューヨーク、2008年12月15日)-スリランカの分離独立派タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)が、北部の本拠地ワンニに住むタミル人に、強制徴兵や過酷な強制労働、同地からの移動制限などを課して民間人の生命を危険にさらしている、とヒューマン・ライツ・ウォッチは本日公表した報告書で述べた。

17ページの報告書「閉じ込められ、虐待される民間人たち:ワンニでのLTTEによる虐待」は、LTTEが支配地域に住むタミル人に残虐な人権侵害を行っている実態を詳細にまとめている。タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)は、タミル人国家の独立を求めて25年に渡り戦い続けている反政府武装組織である。

「LTTEはタミル人のために戦っていると主張するが、実は、ワンニの民間人の苦しみの多くの原因はLTTE自身にある」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局長ブラッド・アダムスは述べた。「LTTEは、タミル人のために戦いだと言っておきながら、政府軍の前進で支配地域を失う中、肝心のその人々への虐待を悪化させている。」

 

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ラーム・エマニュエルの顔 [顔/政治家]

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ラーム・エマニュエル(1959年〜、49歳)が、 2008年11月6日、次期44代大統領のバラク・オバマからの申し出を受託し、
2009年1月20日からの新政権では大統領首席補佐官に就任する予定となった。

ラーム・エマニュエルは、 毒舌で攻撃的な面がある。
ランボー」とのあだ名がついている人物。
彦坂尚嘉の《言語判定法》では、《第41次元》の人物なのです。
《第41次元》というのは、根源的暴力領域です。

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見た目9割/オバマの演説分析(改稿2) [顔/政治家]

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昨晩、ニューヨーク在住の美術史家・富井玲子さんと電話で話していて、

いくつかの話題の中に、オバマに対する評価の問題がありました。
 
彼女はオバマを評価していて、
私は一貫して批判的ですが、
しかし、だからと言って私が共和党支持者であるわけでなくて、
マケインは、まったく問題にしていなかったので、
このブログでは顔も取り上げませんでした。

「黒い米国もない。白い米国もない。アジア系の米国もない。中南米系の米国もない。あるのはアメリカ合衆国のみだ」
 
オバマの演説の巧さは、
私も巧いと思いますが,
ここにあるのは、伝統的と言っても良い、
アメリカ一国主義の主張なのです。
アメリカの大統領選であるのだからそれで良いのですが、
しかしなお、このアメリカ合衆国だけを切り出して、孤立させて語る主張は、
日本に住む私には、面白い物ではありません。

この部分について、コメントをいただきました。

「黒い米国もない。白い米国もない。アジア系の米国もない。中南米系の米国もない。あるのはアメリカ合衆国のみだ」

この翻訳ですが、最後のところは
the united states of america
で、確かに「アメリカ合衆国」という訳は間違ってはいないでしょうが、
言葉の多義性でいうと、
black americans
white americans
asian americans
hispanic/latin americans
が団結・集結した(united)アメリカ、があるのだ、
という、unityのメッセージ、だとアメリカ人の耳には聞こえます。 
by NY GAL (2008-11-17 02:11)  

NY GALさん、ありがとうございます。
ご指摘で、私も良く分かりました。
そうですね。
合衆国というコンセプトを、
人種的差異を超えるものとして、
語ったいたのですね。

もっとも日本の首相が、同じ様な演説をする日を夢見たいですね。

在日朝鮮人の日本国もない。台湾系の日本国もない。沖縄の日本国もない。アイヌ系の日本国もない。アメリカ系の日本国もない。ブラジル系の日本国もない。あるのは日本国のみだ

このように言い換えた時に、奇妙な感覚を感じないでしょうか。
日本国という国家主義が、異様に強く抽象化するのです。
この奇妙な感覚に問題があります。
だからこそ、オバマの手法に対して批判的なのです。

NY GALさんのご指摘があったので、この部分も変えなければならないのですが、ただ私の感覚の基本は、それほどには訂正を必要としません。アメリカ合衆国というのは、日本人が考える国家ではないのです。日本人が考える国家というレベルは、各州です。州のレベルが、国家であって,アメリカ合衆国は、こういう国家を統合したスーパー国家というか、メタ国家なのです。このメタ性を、オバマの演説は、巧みに表現しています。

日本が、在日朝鮮人や、非差別部落、アイヌ、沖縄の人々を、差別する事無く、大日本社会を形成するためには、メタ
レベルの国家形成をしなければならないのですが、しかしそれが超国家主義として現れる時に、右翼的なファシズムにしか見えなくなります。

NY GALさんの鋭いご指摘で、よりはっきりしたのですが、オバマという人は、このメタの水準が良く見える人なのだと思います。抽象度が高いのですね。その抽象度の高さが,現実の政治の具体性に降りて行った時に、どうなるかという事だと思います。つまり図式的に言えば3種類の現実があります。
【現実のメタレベル/現実/個別現実】

たとえば安藤美姫のように8歳で父親を交通事故で亡くしたとします。
こういう人々を救済する法律を作ると言う次元が、現実のメタレベルです。
そして8歳で父親を交通事故で亡くしたという社会的な事実の次元があります。
この社会的な事実の次元と、当事者の遺族の個別の現実性は違うのです。

こうした多様な現実を抱えながら政治家は、
大所高所にたって政治をしていくのですが、
常に個別の現実に突き戻され、
オバマ自身がまた、個別の現実を生きるかないのです。
その両極を生きて行く時に、
オバマの顔に、《想像界》の人格しか私には、見えないことが、
評価できないのです。
《現実界》と《象徴界》を欠いて、
大きな政治が巧くなし得るとは、私には考えられないからです。

だからと言って、私の貧しい英語力で、
オバマの演説の構成を分析する力はありません。
 
気になっていて、
たまたま見つけたサイトで、
簡潔にオバマの演説を、私の望む文脈で分析しているものを、
見つけましたので、
それを紹介しながら、
語りたいと思います。
 

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オバマ上院議員の演説に達人の技を見た!

Friday, 4 January 2008 · 0 Comments · Leadership

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オバマ議員のアイオワ州での勝利スピーチがすごい。

政治的な中身は別にしても、構成とメッセージ性でこれほど秀逸に作られたスピーチはここ最近なかった気がします。(後略)

【出典】http://lifehacking.jp/2008/01/obama-speech/

たしかにオバマのスピーチは、秀逸なのです。しかし秀逸なスピーチというのには、問題があるのです。彦坂尚嘉が、一貫してオバマを批判するのは、この《想像界》を
巧みにあやつるポピュリスト(大衆迎合主義者)としての性格です。そこには人を騙(だま)す技術が高度に使われていいます。騙(だま)すことが政治であり、経済を稼働させているとは言えます。だから騙すということを、単純に素朴にいけないと言っているわけではありませんが、しかしケネディを彷彿とさせるファンタジックな政治性に、私はアレルギーというか、不信感を持つのです。
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芸術においてポピュリスト(大衆迎合主義者)というのは、
ポップアーティストであると言う事です。
アンディ・ウォーホルやダミアン・ハースト、村上隆はポピュリスト(大衆迎合主義者)です。

似ていて、同じ様なアーティストに見られますが、ジェフ・クーンズは、実はポピュリスト(大衆迎合主義者)の作品ではないのです。こういうと、同意しない人が多くいるだろうし、ジェフ・クーンズに嫌悪感を持っている人も多いと思うのですが、彼の作品は、最近の絵画を除いてですが、硬質な《ハイアート》であるものが多いのです。

《ローアート》の題材を使いながら、それを《ハイアート》に転化してしまっている。同じ事を別の言葉で言い直せば、ポピュリスト的に振る舞いながら、エリート主義に転倒するサーカスをやっている。

ジェフ・クーンズのすべての作品を認めるまでには、私は柔軟ではありませんが、しかし、私は、ジェフ・クーンズの作品は、高く評価しているのです。つまり《ローアート》と《ハイアート》の混合、ポピュリズムとエリート主義の折衷というカオス化への可能性を垣間見ているのです。
 


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今日の人間の状況というのは、私自身も含めてですが無知無能な人々の集合になってしまって、民主主義というものが愚民政治になってしまっているというのは事実です。

知的教育を受けていない人、恐怖や怒りなどの個人の損得感情に影響されやすい非理性的な人が、多数の有権者となると、民主主義というのは、結果として衆愚政治となります。

人々は《想像界》に比重を置いた人格を持っていて、《6流》のものに強く反応するのであって、そういう意味では、民主主義は、必然的に衆愚政治であることに、耐えて行かなければなりません。つまり私は民主主義を否定して、他の政治体制に変える事を目指しているのではなくて、民主主義の衆愚政治に耐えて行く方法を考えるという立場なのです。
 
そのことはアートに対しても起きていて、芸術教育を受けていない人や、個人の嗜好性に影響されやすい非理性的な観客がコレクターになると、現代美術というのは、結果として衆愚アートになります。

政治とアートの両方がポピュリズム化していくことは避け得ないし、それを一概に否定できるとは思っていないのです。子供たちは本を読まなくなっているし、公立小学校の教育水準は崩壊して来ています。先生の人数も十分に確保できない状態になってきている。知人の小学校教師も、定年前に、教育意欲を失って止めている。日本人の衆愚化は、止めどなく進んで行きます。これを止める方法は、見いだせないのです。当面、私たちは、これに耐えて行くしか無い。したがって、政治のポピュリズム化と、アートの衆愚化も避け得ないのであって、冗談のようなひどい政治家に政治をまかせ、ひどいデザイン的エンターテイメントを芸術と錯誤して鑑賞していくしかないのです。

暗い話です。明るい光は見えないのです。したがって、この闇を見つめる中で、可能性を生産して行かなければならない。つまり絶望の闇に適応して行く必要があるのです。

今日の現代アートは、愚民アートになってしまっているというのは事実なのです。このこととオバマの登場は連動しているのです。オバマは、奈良美智のような政治家なのです。
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オバマの衆愚政治の危険性と破綻への視点を欠いては、彦坂流の考現学的な視点からの歴史批評は成立しません。予言は決して当たらないというリスクをおかしてもなお、未来の破綻を警告しておく必要があるのです。
 
しかし、一方で現代アートの衆愚アート化を分析し、芸術批評として記述して行こうと言う彦坂尚嘉の批評は、新しい芸術の可能性の模索であって、単なる古い芸術至上主義への回帰ではないのです。

情報化社会の人間が無知無能化していくことは避けられない事であって、それは同時に現代アートの衆愚アート化も避け得ないことを意味するのです。その事実を事実として認め、絶望の闇に適応しながらも、しかしなお、それを乗り越えて行く方法の探求と、そして《真性の芸術》を必要とする少数者への期待を失わない努力なのです。

さて、オバマの演説の分析です。

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 たった14分間のこのスピーチには、キング牧師やケネディ大統領のスピーチを十分に研究した構成、候補者指名と大統領選挙を見越した戦略性、そして浮動票に訴える強いメッセージ性のすべてが入っていてうならされます。

政治的な内容はさておき、この完璧なスピーチの何がすごかったのかを分解してみます。

構成

約 14分間のスピーチは全部で4カ所に分かれています。

最初の6分ほど:「みなさんは今日、アメリカは分裂しているべきではないと声を一つにした」「みなさんは今日、大企業やロビイストではなく、普通の人が主役なのだと言ったのだ」という具合に、「私が」ではなく、票を投じた「あなたたちは」という聞き手を主役にすえる文章が続きます。「あなた」= 「聴衆」に主眼をおくことで、聞き手を引き込むテクニックです。 また、ここでは時勢は「完了形」であることにも注目です。

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このテクニックは、なるほどと思います。「あなたたち」を主語にして語るというのです。観客の側に立って、その観客の欲望として語って行くのです。

そして、前回のジョージ・ブッシュとアル・ゴアの選挙によるアメリカの分裂を乗り越えようとする演説の主張は、政治的には極めて正当であるとともに、選挙戦略的にも正解であるのです。この正解を、巧みな演説技術を駆使して展開する。この巧みさのどこも悪くは無いのですが、しかし、その統合への意思の中に、嘘の匂いを、私は感じるのです。

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政治概念的にはポピュリスト(大衆迎合主義者)の反対概念はエリート主義(elitism)です。私はポピュリスト(大衆迎合主義者)ではないし、そしてエリート主義でもないのです。その総合化を目指していると、自分では思ています。エリート主義を批判すると、素人主義になるのですが、今日のオバマの登場を支えたのは、この素人主義であって、その素人に語りかける時に、この「あなたたちは」という語りかけと、誘導の技術が必要なのです。

美術作品で、この「あなたたちは」という語りかけの誘導技術は《6流》の領域です。《6流》の美術のポピュリスト的重要性は、次回に用意している尾形光琳や酒井抱一について考えるブログで触れたいと思います。

 さて、オバマの演説の分析は続きます。

 中盤の2分ほど:「今日票を投じてくれた人、スタッフ、家族に感謝する」と、感謝の言葉をいれて話をいったん切っています。これはスピーチの最後にもごもごと謝辞を言わなくてすむようにするためであるとともに、観衆に声援を送らせて話題を切り替えるチャンスを作る、構成上の一石二鳥のテクニックです。

後半の4分ほど:「みなさんはいつか今日、この日、この場所で、歴史がかわったことを思い出すだろう」と繰り返し同じメッセージが繰り返されます。ここから文の主語が少しずつ「あなた」から「私たち」にシフトしています。また、聴衆に私が大統領になれば未来はこうなるだろう、という具合に文の時勢が「未来」にシフトします。これはもちろん、ニューハンプシャー州と大統領選挙をにらんだ未来形です。

締めくくりの 2分ほど:「希望とは、アメリカの礎である。それはよりよい未来を作れるという確信であり、共和党と民主党に分裂したこの国を、そして世界をより正しい方向に導けるという信念なのだ」という「希望」に関するメッセージで締めくくります。感情に訴える表現は、(事実であるかどうかは別として)これまで共和党支持者だった人と、若い人々を動かすためのものです。事実、今回のアイオワでは30歳以下の党員の65%がオバマ議員に投じているので、自分は分裂したアメリカをまとめあげる人間なのだと言うイメージを植え付けることで、浮動票を取り込む戦略です。

4カ所に分けてあるのは一つの話の流れを長くても3、4分にして、流れをつかみやすくするための工夫だと考えられます。 主語が「あなた」から「私たち」に、時勢が「完了形」から「未来形」にシフトしているのは、まず今日の成果をおさえて、次に5日後に向けて自分が「私たち」の統率者だというイメージを作り上げようとしているのだと考えられます。(中略)

よーく論理的に読んでみると、オバマ議員のスピーチには論理の飛躍や、現時点で保証できるはずもない約束をしている部分がたくさんあるのですが、人は見た目が9割という理屈でいくなら、このスピーチをきいて心を動かさない人はなかなかいないでしょう。

見た目9割のイメージ喚起力と、首尾一貫した論理的バックアップを併せ持っているスピーチが最強のものだとあらためて思いました。(後略)

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この分析者は触れていませんが、オバマの演説の声の高低の使い方、手の動かし方も含めて、巧いのです。
見た目が9割というのは、衆愚政治としての民主主義社会では必然です。それは同時に芸術においても同様で、芸術の本質を問題にするのではなくて、単に見た目の了解のつきやすさが重要で、今日ではポピュリスト(大衆迎合主義者)の衆愚アートが、評価されるのです。その結果としてデザイン的エンターテイメントでしかない中国現代絵画が高額に跳ね上がり、アートバブルを先導した。奈良美智や会田誠の人気作品も、大同小異であって、こうした作品が受けて行った衆愚アート化は、これは事実であったのです。この事実を認めなければならない。

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さて、この分析者が取り上げたアイオワの勝利スピーチの演説の訳を次に引用しておきます。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
オバマ候補の勝利演説
大統領選挙の為の党員集会がアイオワ州で1月3日行われた。その夜のオバマ候補の勝利演説
【出典】http://www7a.biglobe.ne.jp/~mkun/America/original.htm#2008

  ありがとう、アイオワ皆さんも知ってのとおり、この日は決して来ないと言われていた。我々の照準は高すぎると言われていた。アメリカはあまりにも分裂している、共通の目的に団結する事に幻滅していると言われていた。

 しかし、この1月の夜(200813日)-歴史における決定的な瞬間に-皮肉屋が我々はできないと言った事を、あなた方は成し遂げた。ニューハンプシャー州の5日間でできる事をあなた方は成し遂げた。5日後、ニューハンプシャー州の予備選挙がある)

 アメリカがこの新しい年2008年にできる事をあなた方は成し遂げた。学校や教会に伸びる行列に、アイオワ州は党員集会なので、民主党支持者は学校や教会に集まった)小さな町、大きな都市で、あなた方は民主党員として共和党員として無党派として集まって、立ち上がり我々は一つの国民であり、一つの人民であり、変化の為の我々の時が来たと言った。(民主党の予備選挙の有権者は選挙人登録をすれば、党籍がなくても可能。)

 あなた方は言った。アメリカ政府を消耗させている、苦しい事、ささいな事、怒りを乗り越える時が来た。分裂に関する政治的な戦略を終わらせる、代わりに付加しよう。赤い州と青い州に伸びる変化の為の連合を打ち建てよう。(赤は共和党のシンボルカラー、保守的。青は民主党のシンボルカラー、リベラルを意味する。アメリカ国旗は赤と青でできている。)

 なぜなら、それが我々が11月に勝つ方法であり、大統領選挙の本選は2008114日)国民として我々が直面する課題に最終的に出会う方法だからだ。

 我々は恐怖を乗り越えて希望を選んでいる。分裂を乗り越えて統一を選んでいる。そして、変化がアメリカに来るという力強いメッセージを送っている。

 あなた方は言った。金と影響力だけを考えるロビイスト、我々の声より大きな声のロビイストに言うべき時が来た。彼らが政府を所有しているのではない。我々が政府を所有している。政府を取り戻す為に我々はここにいる。と言うべき時が来た。

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麻生太郎の顔 [顔/政治家]

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麻生太郎の顔である。
《想像界》の眼で《8流》である。
《象徴界》の眼で《2流》〜《7流》の重層的人格。
《現実界》の眼で《6流》。

人格的には、《現実界》の人。
気体人間だから、新しい現代人。

今回の福田内閣改造で自民幹事長に麻生氏がなったわけだが、
前にも、このブログでは、この人の方がましと書いている。
政局は、中国オリンピック後の動乱に向けて動いて行く。

このブログも、中国オリンピック後の2009年頃を目安に、
終了を考えている。

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ジンバブエ大統領ムガベの顔 [顔/政治家]

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年間インフレ率16万5000%、
失業率80%-というひどい状態にある国家ジンバブエ。


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そのジンバブエの大統領であるロバート・ガブリエル・ムガベが、
独裁者として強権と弾圧を繰り返して、
世界の非難を集めている。

そのムガベの顔を鑑賞してみよう。

まず、若きムガベである。

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この若いムガベの顔は、
なかなかのものである。

《想像界》で《1流》
《象徴界》で《41流》
《現実界》で《超1流》である。

なかなかの人物なのである。

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ムガベは独立戦争において、英雄であったのである。

ジンバブエはアフリカ南部にある国、
第一次世界大戦後にイギリス植民地に組み込まれ、
イギリス領南ローデシアとなる。

1965年には、白人中心のローデシア共和国が独立を宣言して、
人種差別政策を推し進めた。

これに対して、1974年
ムガベ率いるジンバブエ・アフリカ民族解放軍は、
ローデシア政府軍と武装闘争に突入した。

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1980年の総選挙の結果、ジンバブエ共和国が成立し、
カナーン・バナナが初代大統領に、
そしてロバート・ムガベが初代首相に就任した。

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すごい眼をしている。
《現実界》しかない顔である。

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白人政権との闘争を繰り返したムガベは、
非常に強い反白人の思想を持っている。

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《想像界》で《1流》
《象徴界》で《41流》
《現実界》で《超1流》である。

《現実界》しかない人格。
そして固体人間、つまり前ー近代の人なのである。
悲劇の根本は、この古い人格性にある。

権力を握って、前近代的な独裁者になったのである。

人格そのものが、固体である故に、
液体と言う、近代制を取り得なかった。
1999年の隣国のコンゴへの派兵をするのだが、
これもまた前近代的な性格が、
隣国の資源(ダイヤモンド、金、銅)への欲望を抑制できなかったからである。


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ムガベは、2000年に、白人所有大農場を、強制収用することを、政策化した。

白人が所有していた農地を強引に国有化し、独立の闘士に分け与えたのである。


ことによる農業技術の低下から、食糧危機がおきる。

結果経済を牛耳っていた白人の流出して、ジンバブエの経済は崩壊した。

第二次世界大戦後世界最悪とも言われるインフレーションが発生した。

年間インフレ率16万5000%


ムガベは、言論の統制などの強権的な政策を展開している。


2005年5月には「ムラムバツビナ作戦」によって、

地方の貧しい都市地域および周辺都市地域を標的に、

大規模な強制退去と住居破壊を行った。


ムガベは、現在、84歳である。


独立戦争の英雄が、黒いヒットラーと化した悲劇は、

もうすぐ終わるだろうが、しかし疲弊したジンバブエの再建は、

困難を極めるだろう。




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ロシア連邦大統領の顔(後ろに加筆1) [顔/政治家]

ロシア連邦大統領は、ロシアの国家元首。
任期は4年、2期まで再選出来る。
非常に大きな権限を有している。

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■第3代 ドミトリー・メドヴェージェフ(2008年5月7日〜在任中)

ロック音楽を好み、その中でもピンク・フロイドがお気に入りのバンド。
スポーツマンで、学生時代は重量挙げの選手。


《言語判定法》で《6流》の人。

《現実判定法》で、《1流》の現実。

《イメージ判定法》で、《2流》のイメージ。

2000年ロシア大統領選挙において、プーチン陣営の選挙対策本部責任者としてプーチンの大統領当選に貢献し、ロシアにおいて最も有力な政治家の一人に台頭。


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■第2代 ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン(1999年12月31日〜2008年5月7日)

ヨーロッパ柔道連盟名誉会長。
身長168cm。

プーチンの父方の祖父(父の父)はプロの料理人で、スターリンにダーチャ(別荘)で給仕していた。それ以前は、レーニンに仕えていた。

プーチンは自伝で、家庭環境はあまり裕福でなく、スパイ映画や小説に憧れを抱いていたと語っている。
レニングラード大学法学部に入学、そしてプーチンは同大学卒業後、KGBに就職した。

1998年にはKGBの後身であるロシア連邦保安庁(FSB)の長官を務める。
この時、ボリス・エリツィン大統領(当時)のマネーロンダリング疑惑を捜査していた検事総長のスクラトフを女性スキャンダルで失脚させ、
さらにエフゲニー・プリマコフのエリツィン追い落としクーデターを未然に防いだ。
この功績によりエリツィンの信頼を得る。

《言語判定法》で、《超1流》《1流》《2流》《4流》《7流》《8流》《31流》《40流》《41流》の多層重層的人物。

《現実判定法》で、《超1流》の現実。

《イメージ判定法》で、《1流》のイメージ。

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■第1代 ボリス・エリツィン(1991年7月10日〜1999年12月31日)

家系はウラル地方の独立農民。

父は、
富農撲滅運動で無実の罪を着せられ、
収容所生活を送った。

第二次世界大戦中に武器庫から盗んだ手榴弾を分解している最中に、
手榴弾が暴発し、
エリツィンの左手の親指と人さし指が失われた。

スヴェルドロフスク(現エカテリンブルク)にあるウラル工科大学建築科卒業。

建築科を卒業していたのですね!

1991年7月にはロシア共和国の大統領に就任。
その年の8月にゲンナジー・ヤナーエフ・ソ連副大統領が起こしたソ連8月クーデターの際には戦車の上からロシア国民に対しゼネストを呼びかけるなど徹底抗戦し、民衆もこれを支持。結果としてクーデターを失敗に終わらせた。

1991年12月31日をもって独立国家共同体(CIS)樹立を宣言、
ソ連は解体し、
エリツィンはロシア共和国から引き続いてロシア連邦の大統領となった。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

《言語判定法》で《超1流》《1流》《2流》《3流》《4流》《5流》《6流》《7流》。

《現実判定法》で《超1流》。

《イメージ判定法》で《超1流》。

凄い!

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
(加筆)

いやなロシアの熊のようなおじさんと思っていましたが、
きちんと鑑賞すると、
驚くほどにエリツィンは、美しい人だと思います。

《超1流》から《7流》まであって、
それ以降の《8流》から《41流》までの反転した裏構造を人格にもっていないことも、
美しさを表しています。

戦車の上からロシア国民に対しゼネストを呼びかけるという、
伝説的な行動を可能にしたのは、こうした人格的正当性です。

彼は、命をかけて、銃弾で狙撃される位置たって、戦闘できる、正当性を持つ人であった。
蛸壺にこもっている、卑怯者のふぬけとは、違ったのです。

富農撲滅運動で無実の罪を着せられ収容所生活を送った父に対する尊敬と、無念の思いが、
こうした、重要な時点での果敢な英雄行動を可能にしたのでしょう。

英雄です。
すばらしい人物が、このソヴィエト崩壊のカオスの中から登場したのです。
だから、この崩壊に伴う死者数が、驚くほどに少なかった。

日本のこの混乱期にも、
誰か、真に偉大な《超1流》〜《7流》の人格を持つ、
正当な政治家が現れないと、
不幸な泥沼に沈んでしまいます。

清廉な人格を持つ救世の人の登場を祈念します。

もはや、英雄の出現が必要なのです。

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社民党・平岡秀夫の顔 [顔/政治家]

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院山口2区補選 平岡氏当選

福田政権発足後、初めての国政選挙となる衆議院・山口2区の補欠選挙は27日、投票が行われ、
民主党の前の衆議院議員で、
社民党が推薦する平岡秀夫氏が4回目の当選を果たした。

平岡秀夫氏は54歳。

旧大蔵省に入り、
国税庁の課長などを務めたあと、
平成12年の衆議院選挙で初当選。

前回3年前の選挙では小選挙区の山口2区では議席が確保できなかったが、
重複立候補した比例代表で当選していた。
(04月28日 00時03分)

今回、民主党が勝ったのは、大きい。
さて平岡秀夫氏の顔である。

想像界の眼で《1流》
象徴界の眼で《1流》
現実界の眼で《1流》

人格的には《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもっている。
気体人間(≒現代人)



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