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食卓へクローン牛肉(最後に加筆2改題) [歴史/状況論]

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クローン牛が食卓へ 

内閣府委「ゴーサイン」の方針

1月6日1時19分配信 産経新聞


 クローン動物食品の安全性を検証している内閣府食品安全委員会の専門家ワーキンググループ(座長・早川堯夫近畿大薬学総合研究所長)は5日、成長した体細胞クローン牛と豚について「従来の牛と豚に比べて、差異はない」として安全性を認める報告書をまとめる方針を固めた。食品安全委は報告書を検証したうえで、正式にクローン牛関連食品の安全性を認める見通し。今年中にもクローン動物食品の流通が認められる可能性が出てきた。

クローン牛の安全性の事は、私には判断できませんが、
しかし、歴史的には必然であると考えます。

人類の歴史は、自然採取の原始社会の長い時代が終わって、
定住して農業革命をすることで、文明社会を形成しました。

その後の産業革命も、
単に蒸気機関車や蒸気船が走って交通形態が変わっただけでなくて、
実はトラクターなどの耕運機などが登場して、
第2次農業革命が起きて、
農業が産業化して行きます。
これが大きかったのです。
結局、食べると言う事が、重要なのです。

現在のコンピューターの登場による情報革命も、
インターネットによって世界がグローバルにつながる事が大きかったのですが、
同時に、遺伝子の込み替えや、このクローン技術などによって、
第3次農業革命が起きることになります。
これが大きな社会的な影響を生むのです。
食料が増産されることによって、
人類は、より数を増やして行くのです。

その結果が、良いか、悪いかは、分かりませんが、
歴史は、
宇宙が膨張し続ける様に、
農業革命を繰り返して、膨張して行くのです。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【加筆】
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画像としても、相当なものなので、《言語判定法》で見てみます。

《想像界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元〜第41次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《第41次元》の《真性の芸術》

《現実界》、気体。
《気晴らしアート》《ローアート》
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
それこそレオナルド・ダ・ヴィンチ級の凄みがありますね。
しかし《気晴らしアート》と出る所に、怖さはありますね。
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遺伝子の多様性を作り出す事でサバイバビリティを増大させたセックスを、
こうしてクローン化するのは、
現在の金融危機を生み出したのと同じ様な単一性への還元主義なのであって、
私は、総崩壊のリスクは、高くなると思います。
クローンで調子に乗って増産すると、病気が出れば、
あっという間に全滅の危険性があります。
そういう事態は、将来必ず起きるのではないでしょうか。


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symplexus

 発生工学によるクローン動物の最初の報告はカエルを用いた実験で,
驚くべきことに今から50年以上前の1952年にまでさかのぼることが出来ます.
体細胞の核を脱核した卵に注入するという方法(これをマイクロインジェクション;
微量注入法というのですが)その後も変わらなかったのですが,初期では
成体までいたらずオタマジャクシで発生が止まってしまいました.
体細胞は遺伝子的に等価と考えられていたので,
その核を移植されて発生した個体もまた遺伝子的に等価でクローンというわけです.
1970年代に入るとイギリスのガードン等によって実験的な改良がなされ,
オタマジャクシからついには成体に到るまで発生がすすんでしまいました.
しかし,こうした実験が可能性としてクローン動物の技術を示していたとしても
当時の生物学的関心はそこには無かったように記憶しています.
生物学的観点から真に驚くべきことは,発生がはるかにすすんだ成体の臓器の核でも
受精卵の核と同じく身体全体の情報を保存しているということだったのです.
僕自身,80年代初めころから発生生物の講義を担当することになり
このテーマを扱うことが何度か有ったのですが,カエルで出来れば哺乳類で出来ない
障壁はないだろうとの立場で講義しました.貪欲な先端技術の開発競争が
クローン動物開発を見逃すはずは無いだろうとも付け加えたのですが,
危機感の背後には雑種細胞の存在がありました.
細胞融合という技術が有って,センダイウイルスとかある種の高分子を用いると
ヒトの培養細胞と他の培養細胞(例えばネズミとかサルとか)を融合させて
雑種の細胞を人工的につくれます.この細胞融合は核の融合にまで進展しますから,
この核をとりだして脱核した卵に注入すると恐ろしいことになるのでは
ないかと思ったからです.”ネズミ男をつくりたいなんていうマッド科学者
はまさか居ないとは思いますが”と言ったら学生は笑っていましたが,
僕には笑い事では無かったのです.ウエルズSFの悪夢です.
幸いなことに雑種細胞の核はどちらかの動物の核に整理されてしまうとかで
ほっとしたのですが・・・.
それからすぐに1997年,クローン羊,ドリー誕生のニュースが世界をかけめぐりました.
科学者は認識手段のツールとして新技術を次々と開発するのですが,
世に出た新技術はたちまち技術の網の中に捉えられてもはや科学の世界には
回収できません.新技術の開発ばかりが経済競争に勝ち抜く大道として
叫ばれるのですが,技術のコントロールというのは原理的に不可能と考えると
いろいろ考えてしまいます.

●ところで本題のクローン牛のことですが,食料問題の解決とクローン牛とは逆相関
という考え方もあるようです.食料の生産をシステム的にとらえると,牛のような草食
大型動物は穀物消費のモンスターで,肉1kgを生み出すためには11kgの
トウモロコシ飼料を必要とすること,さらにはその穀物生産のため膨大な耕地を占有し
水を消費し続けるからです.アメリカ文化の中枢を占める牛肉文化は,
年間50億個以上のハムバーガー等でグロテスクなまでに自国民を過食と肥満に
追い込んでいるというのはプロパガンダではないでしょう.確かに肥満の進展は
日本の方が急ですが,世界戦略としての牛肉文化の輸出は中国やインドの広がりの
方が影響大というような気もします.
僕はベジタリアンではないのですが,一時間につき5000頭の牛が肉にされる現実を
聞くと,牛や豚を食べる僕等に動物との関係を良く考える哲学が有ったのか
疑問に思える時があるのです.デリダは亡くなるすぐ前の対談で
動物の肉を食べると言うことが,たんぱく質の摂取では説明付かない
”執拗に存続し分析の対象とされるべき旧弊的構造に結びついた文化現象が存在する”
と指摘しています.
食という領域でも構造的な地殻変動が準備されつつあるような気がしています.
by symplexus (2009-01-06 23:03) 

ヒコ

symplexus 様
貴重なコメントありがとうございます。
牛は本来は草を食べていたので、肉は硬くて、ヨーロッパの牛肉料理は長い時間かけて煮込んだものでした。
アメリカ人が、穀物を牛に食べさせて、肉を柔らかくして、ステーキ料理を発明したのです。
今でもオーストラリア牛肉は、草を食べて育ったもののはずです。

動物を殺して食べる事を拒否するという、生類哀れみの令のような考え方が欧米で出て来て、過激な運動を展開している人たちがいます。スミスというロックバンドも、「牛を殺すのは、殺人だ」と歌いました。そういう考え方を、笑えない残虐さが、牛肉産業にはありますね。

古武道の甲野善紀も、東京農業大学畜産学科と中退しています。それは、ひよこの雌雄選別において雄のひよこが生きたままバケツに放り込まれそのまま足で踏み潰されて殺されてゆくという、高度経済成長を続ける効率優先の厳しい現実にショックを受けたからでした。
by ヒコ (2009-01-07 08:49) 

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