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椅子の展覧会 [アート論]


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「動物的エネルギー/欲望」という椅子です。
スリーディメンション・ドローイングではあります。
価格が3万円です。

下記、椅子の展覧会が、開かれています。
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アート・ファニチャー展 
 〜実用と鑑賞の再婚〜

会場 深川ラボ 江東区三好3-9-6 旧井上スポーツ

3月14日(土)〜4月1日(水) 13:00〜18:00
(金土13:00〜19:00)
月火休 水曜日はウインドウオープン
問い合わせ 03-3641-3477(深川いっぷく/白濱)
出品
Pneuma(ニュウマ/太田典彦) 彦坂尚嘉 加藤力 牧井優 山
本藍子 川上和歌子 飯田啓子 横山玄太郎 くわナよしゆき
 田嶋奈保子 白濱雅也 

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自分の椅子を、改めて、芸術分析すると
次のようになります。

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《想像界》の眼で《第41次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現

《気晴らしアート》《ハイアート》

シニフィエ(記号内容)の美術
《透視立体》『オプティカル・イリュージョン』【A級美術】
実体的美術 バーチャルリアリスム

売ろうとして作ると、どうしても《気晴らしアート》になってしまうとい
う反省は、ここでも、今、感じています。
作っているときは、あまり自覚していないのですね。
《第41次元》とか《超次元》にアップすることに、集中しています。

《気晴らしアート》を否定はしないという態度は、私自身にはあって、
それはピカソの薔薇色の時代が、典型的な《気晴らしアート》である
からです。

芸術や学問の本質もまた、《気晴らし》にあるからです。
そのようにフロイトは言い、パスカルも書いています。
こういう認識を、私は透徹したものであると思います。

とは言っても、《シリアス・アート》の方を高く評価しますが、
椅子を《シリアス・アート》で作るとなると、高額になります。
「深川ラボ」という最下層のショップで、そういうものを
並べられるのか?

たとえば、今回椅子職人の人の作った18万円の革張りの椅子が
出ています。

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《想像界》の眼で《第41次元》のデザイン的エンターテイメント
《象徴界》の眼で《超次元》のデザイン的エンターテイメント
《現実界》の眼で《超次元》のデザイン的エンターテイメント

《想像界》の椅子、固体美術。

《気晴らしアート》《ローアート》
シニフィアン(記号表現)の美術。
《原始立体》『ペンキ絵的椅子』【B級美術的椅子】

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昔、2脚、古い椅子にペインティングしたのですが、
それの方が、気軽に、出来て、
今回は、いろいろ考えてしまって、
その分だけ、本人は面白かったけれども、
問題も、たくさん見えて、
こういう作品は、あまり深く考えると出来なくなる事が、
良く分かりました。

問題を複雑にしているのは、
「深川ラボ」という、性格の決まらない場所でやる事の、
戸惑いも大きくあります。

やはり、現代美術の画廊が持っている格を高くとって
スペースの方が、楽です。

お店と言うのは、
やはりある、格というか、
張りが無いと、付き合うのがむずかしい。

多分の店の基本は《第1次元》の《1流》性にあるのです。
この《1流》性があって、それが《2流》に落とされていても、
良いのですが、
《6流》の店というのは、基本的にだらしなくて、
しんどいのです。
なかなか、こちらが、基準を撮り得ない。

ホワイトキューブでなくても良いけれども、
何なのかが、スタイルとして確定されないと、
むずかしい。
もう一息なのだけれども、
その一息が、むずかしい。
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自分の作品のイライラを、白濱雅也さんに、八つ当たりをしても
いけないのですが、
椅子のむずかしさは、
たとえば、私の好きなロバート・ベンチューリの椅子とか、
川久保玲の椅子の問題にあります。

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《想像界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現

《シリアス・アート》《ハイアート》

シニフィアン(記号表現)の美術
《透視立体》『オプティカル・イリュージョン』【A級美術】
《非-実体性》の有る椅子、反-バーチャルリアリスム
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《想像界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現

《気晴らしアート》《ローアート》

シニフィエ(記号内容)の美術
《透視立体》『オプティカル・イリュージョン』【A級美術】
《非-実体性》のある椅子、 反-バーチャルリアリスム


こうした椅子は、私は大好きなのです。
これらは《超1流》で、しかも非実体的です。
もちろん《真性の芸術》です。

しかし、多くの人には、
理解できません。

もう一つ椅子というと、シェイカーの椅子が好きです。
ボストン郊外の村にも見に行っています。
以下の写真は、コピーで生産されているものです。

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《想像界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現

《気晴らしアート》《ローアート》

シニフィアン(記号表現)の椅子
《透視立体》『オプティカル・イリュージョン』【A級美術】
《非-実体性》のある椅子、反-バーチャルリアリスム

次からの画像は、
本物のシェイカー家具の名品です。

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《想像界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元》の《真性の芸術》

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現

《シリアス・アート》《ハイアート》

シニフィアン(記号表現)とシニフィエ(記号内容)の統一された美術
《透視立体》『オプティカル・イリュージョン』【A級美術】
《非-実体性》のある椅子 反-バーチャルリアリスム

現在のコピーの方の椅子は、《気晴らしアート》で《ローアート》でしたが、
本物のシェーカー家具は、《シリアス・アート》で《ハイアート》なのです。
ここで、ひと味違います。

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さて、次は、マッキントッシュの椅子です。
これも好きであったのですが、
この辺で、深い迷いを体験したのです。

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《想像界》の眼で《超次元》のデザイン的エンターテイメント
《象徴界》の眼で《超次元》のデザイン的エンターテイメント
《現実界》の眼で《超次元》のデザイン的エンターテイメント

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現

《気晴らしアート》《ローアート》

シニフィアン(記号表現)の美術
《透視立体》『オプティカル・イリュージョン』【B級美術】
実体的美術 バーチャルリアリス

マッキントッシュの椅子は、
《超1流》ですが、しかし実体的で、
《真性の芸術》性が、ないのです。
デザイン的エンターテイメントでしかありません。
しかし、バーチャルリアリティがあるのです。
これが新しさの秘密ではないでしょうか。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

さて、そういうわけで、
少し、自分の作品にいらいらしていたのは、
最近、マッキントッシュの椅子を埼玉近代美術館で、
たくさん見てしまって、その誘惑で、椅子を実体化して
作ってしまったのです。
それで、イライラしたのですが、
そこで、比較するのは馬鹿げてはおりますが、
私の椅子と、マッキントッシュを比較するという、
愚行をしてみます。
お笑いください。

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マッキントッシュの椅子     彦坂尚嘉の椅子
《想像界》の眼で《超次元》のデザイン       《想像界》の眼で《第41次元》《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《超次元》のデザイン       《象徴界》の眼で《  超  次 元  》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《超次元》のデザイン       《現実界》の眼で《  超  次 元  》の《真性の芸術》

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層表現 《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層表現  気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層表現

《気晴らしアート》《ローアート》          《気晴らしアート》《ハイアート》

シニフィアン(記号表現)の美術(産業化社会の芸術) シニフィエ(記号内容)の美術(情報化社会の芸術)
《透視立体》『オプティカル・イリュージョン』    《透視立体》『オプティカル・イリュージョン』
【B級美術】                    【A級美術】
実体的美術 バーチャルリアリズム          実体的美術 バーチャルリアリズム   


この有名なマッキントッシュの、良く出来たデザインの椅子と、
私の既製品の椅子を改造ドローイングした椅子と、比較して、
私の方が、芸術的にすぐれているという主張を、
このブログを読んでいる方々が、信じてくれると思っているわけではない。

しかし、こうした我田引水的な見方を、私自身は、本気でしているのです。

つまり、普通の《第6次元》の無印良品的な白木の椅子を、
加工して、《第41次元》《超次元》の椅子に、芸術化しうると、
思っているのです。

つまり既製品の《6流》のものを加工して、
芸術の《超1流》に変ええると、考えているのです。

加工に、芸術性を発揮する余地を見ているのです。

こうした見方が、建築で言えば、
リノベーションという考え方です。

リノベーションという考え方で、五十嵐太郎さんや新堀学さんと
私は、思想的な共感を持ったのです。

そして彦坂尚嘉が、こうしたリノベーションの方法を学んだのが、
ベンチュリーと、ジョンケージだったのです。

ロバート・ベンチューリの醜悪で、キッチュな建築と言う主張には、
リノベーション建築もあったのです。

ジョンケージのプリペアドピアのという手法にも、
既成の音楽楽譜を、ピアノを改造する事による、
別の音楽への転化の可能性を示すものでありました。

私のフロアイベントは、こうしたリノベーションの思想の影響の
中で生まれた作品であったのです。

そして、今回は、この既製品の《第6次元》の椅子の
リノベーションアートの仕事の展開となったのです。

3万円と言うのは、高いでしょうか?

動物的エネルギー/欲望

と言う椅子です。

ちなみに、ベンチュリーの椅子は、36万円。
マッキントッシュの椅子は、6万7千円です。
ただし、これらは、量産品です。
サインはありません。

私の椅子は、一品制作です。
サインもあります(笑)。
3万円と言うのは、高いでしょうか?






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