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横浜トリエンナーレの中の名品(加筆1) [アート論]

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昨日、横浜トリエンナーレを見て来ました。
なかなか面白いです。
無責任に言えば、これで無くなる可能性は高いので、
見た方が良いです。

これだけの世界大恐慌を乗り越えて開催を続けるだけの根性は
日本の美術制度には無いのを、私は見て来ているのです。

東京版画ビエンナーレは中止になりました。
毎日国際ビエンナーレも中止になりました。
NICAFも中止になりました。

このトリエンナーレの見方や、
批評の仕方はいろいろあると思います。
批判の声も聞こえて来ます。
しかし私は基本的に官僚批判は、一切しません。
文章の中では、官僚の個人名も、原則として書きません。
それが私のポリシーです。

私自身は国際展が好きです。
私は、美術が好きなのです。
良い作品が一つでもあれば満足するというタイプの人間です。

芸術は玉石混合であって、
多くの凡庸な美術の中に、奇跡の様な名品を見つける喜びの醍醐味に、
私は生きているのです。

私は基本的に《6流》《8流》の作品は、見ますが、評価は低いです。
たとえば、今回出ているマッシュ・バーニーの人気は高いですが、
私は評価しません。
《想像界》の眼で《8流》のデザイン的エンターテイメント。
《象徴界》の眼で《8流》のデザイン的エンターテイメント。
《現実界》の眼で《8流》のデザイン的エンターテイメント。
マッシュ・バーニーの作品の、どこにも《真性の芸術》はありません。

完全なデザインワークも、見ますが評価しません。
他の人が、ほめたたえるでしょうから、それは役割分担で、
お任せします。

私が評価するのは《超1流》/《41流》の《真性の芸術》作品です。

では名品はあったのか?

ありました。
2アーティスト、パーフェクトな《真性の芸術》家がいました。
一人はハイアートですが、
もう一人はローアートです。

(あと4人、秀作のアーティストがいました。それは次回書きます) 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ひとりは、
クリスチャン・ホルスタッドです。
これはハイアートです。

こんなの、つまらない、と言う人が多いとは思いますが、
ハイアートで、3界が《真性の芸術》というのは、地味なものです。
芸術マニアにしか分からないものなのです。

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平面のコラージュ作品と、
立体の、やはり既製品のコラジュー的な造型です。
上の写真は、ほぼ会場通りです。

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こういう様なコラージュの作品で、たいへんに
良いものでした。

これが《41流》/《超1流》の作品でした。
正確には次のようです。

《想像界》の眼で《41流》の《真性の芸術》。
《象徴界》の眼で《41流》〜《超1流》の《真性の芸術》。
《現実界》の眼で《41流》の《真性の芸術》。

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現。
固体/液体/気体の3様態をもつ多層的な表現。

《シリアス・アート》
《ハイアート》
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《想像界》の眼で《超1流》のアーティスト。
《象徴界》の眼で《超1流》のアーティスト。
《現実界》の眼で《超1流》のアーティスト。

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界を持つアーティスト。
固体/液体/気体の3様態をもつ重層的なアーティスト。

シリアス・アーティスト
ハイ・アーティスト

クリスチャン・ホルサタッドは、
1972年アメリカ合衆国、アナハイム(カリフォルニア州)生まれ
ニューヨーク在住。

ニューヨークの若手アーティスト、表現方法はドローイング、コラージュ、彫刻、インスタレーション、衣装、パフォーマンス、そしてビデオ等多岐にわたる。作品の根底には認識や認知に対するホルスタッドの深い興味があり、鑑賞者の安易な理解を拒むような多義性をもっている。2000年 ホイットニー・バイアニュアル(04年も)、04年プラハ・ビエンナーレ、05年 モスクワ・ビエンナーレ、07年 リヨン・ビエンナーレに参加。

以下、ネットの画像です。

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画像は注意して採取しているつもりですが、

作品が多様で、間違いの不安はあります。

間違いがあれば、ご指摘ください。訂正します。

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ヘルマン・ニッチェです。

これは《ローアート》です。

まあ、つまらない言わないで下さい。

画像よりも、本物の展示の方が良いです。

私見を申しあげれば、

これは《自己愛》性人格障害者タイプの芸術家の作品です。

そういうものの持つ、閉塞感は強くありますが、

実物の作品は、たいへんクオリティが高く、抑制されていました。

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ヘルマン・ニッチュです。この人の存在は知っていましたが、

血まみれのおぞましさで、私は興味を持たないできました。
ローアートというのは、
どうしても決定的な独創性は無くて、
基本的に民謡のようなもので、
模倣の連鎖の中で作られています。

好き嫌いを言えば、私自身はハイアートの人間です。
しかしローアートでも、優れているものには、
尊敬を払います。

ヘルマン・ニッチュの作品も、極めて民衆的な、
伝承性の形を持っています。

その血まみれ絵画も、アンフォルメルやアメリカ抽象表現主義の模倣であって、
決定的なオジリナリティは無いのですが、
それでも、
もしもローアートを認めるのならば、
認めなければならないほどの、きちんとした、
ハイクオリティの作品になっていました。

《想像界》の眼で《41流》の《真性の芸術》。
《象徴界》の眼で《41流》〜《超1流》の《真性の芸術》。
《現実界》の眼で《41流》の《真性の芸術》。

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現。
固体/液体/気体の3様態をもつ多層的な表現。

《シリアス・アート》
《ローアート》
《自己愛》性人格障害者タイプの芸術作品

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ヘルマン・ニッチェの顔です。
《想像界》の眼で《41流》。
《象徴界》の眼で《41流》から《超1流》の重層的人格。
《現実界》の眼で《41流》。

《想像界》《象徴界》《現実界》の重層的人格。
固体/液体/気体の多層的人格。

シリアス・アートティスト
ローアーティスト
《自己愛》的人格障害を持っていると
彦坂尚嘉の《言語判定法》では見えるアーティスト

以下、横浜トリエンナーレのサイトの解説であります。


ヘルマン・ニッチュ / Hermann Nitsch (オーストリア)

1938年ウィーン生まれ。ウィーン在住。

画家、作曲家、作家、パフォーマンス・アーティストとして活動。

50年代後半ウィーンでグラフィック・アートを学んだ後、一生の

テーマとなる総合芸術《秘儀祭と神秘の劇場》の構想を練る。

動物の死骸や血を使った過激なパフォーマンスは、ギリシャの

ディオニソス祭、キリスト教の受難劇などを下敷きにフロイトの

精神分析論を援用したもので、集団的なカタルシスを求め現代文

明に疑問を投げかけている。

72年 ドクメンタ5(82年も)、88年シドニー・ビエンナーレに

参加。71年に購入したプリンツェンドルフ城(オーストリア)を

中心に世界各地でパフォーマンスを行い、また各地の美術館で個展、

グループ展多数開催。最近は01年にベルリンのハンブルガー・バー

ンホーフ、02年にロンドンのホワイト・チャペル・アート・ギャラ

リーで個展開催。07年にオーストリアのミステルバッハにヘルマン・

ニッチ美術館オープン。日本では99年 東京都現代美術館の「アクショ

ン:行為がアートになるとき 1949-1979」に出品。





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ランス

画像貰います
by ランス (2009-08-05 22:36) 

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