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若手作家(1)ロッカクアヤコ /松浦浩之 /櫻井りえこ /松山賢/ 増井淑乃 /福永大介[加筆1改題] [アート論]

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 以下のようなコメントを頂きました。

 はじめまして。大変興味深く拝読いたしました。
 私、最近になって若手現代アートの作品のコレクションを始めたのですが、自分の気に入って買った作家さんや、購入を検討している作家さんの作品が暴落するのをみるたびに、自分が作品を買うことに自信がなくなってきました。そのような折、先生のブログがとても深いところで参考になっております。
 後学の為、参考までに以下のような若手作家についての先生のご意見をお聞かせいただけませんでしょうか。先生の気になるお方だけでもぜひお願いいたします。
ロッカクアヤコ、鈴木雅樹、松浦浩之、桜井りえこ、松山賢、増井淑乃、福永大介、長谷川冬香、天明屋尚、山本太郎、カンノサカン、塩保 朋子、加藤遼子 、谷口ナツコ、池田学、名和晃平、大畑伸太郎、大庭大介、大谷有花 
by クボユン (2009-01-28 07:38)  

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 リクエストをいただいたので、あくまでもそれに対してお答えしようということで、書きます。今日の金融危機の中での美術市場の変化には、興味があるからです。

 念のためにお断りしておきますが、私の芸術分析は、あくまでも、昔は「印象批評」と言われていたもの発展形態であって、情報化社会の複雑系の印象批評なのです。ですから私の個人の審美眼を通して行われる主観的な芸術分析ですから、私見なのです。

 私見ではありますが、私の主観の中では恣意的なものではなくて、厳密な学問として方法化されています。《超次元》から《第41次元》までの42段階での格付けを基本に、《言語判定法》を使ったもので詳細を究めることが出来ます。しかし、現実的には、簡略化して作業を進めます。

ロッカクアヤコ

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GEISAIから出て来た、今日の若手の、
代表的な作家なのでしょう。受賞歴は以下の様なものです。
  • GEISAI#4 スカウト賞
  • 第8回エネルギー賞入選
  • GEISAI#9 後藤明男賞
  • GEISAI#10 スカウト賞

1982年生まれで、バーゼルのアートフェアなど、
大きく海外展開している作家です。

2006年

  • NADA ART FAIR (マイアミ・アートフェア)
  • GARELIE AAA (パリ・個展)
  • GEISAI #10 (東京・アートフェア)
  • TOKYO GG NIGHT (東京・イベント)
  • TOKYO GIRLS COLLECTION (東京・ファッションショー)
  • VOLTA show02 (バーゼル・アートフェア)
  • GEISAI #9 (東京・アートフェア)

 

  •  

2007年

  • ART SINGAPORE (シンガポール・アートフェア)
  • GALERIE MODERNE (デンマーク・個展)
  • ART AMSTERDAM (アムステルダム・アートフェア)
  • ART COLOGNE (ケルン・アートフェア)
  • GALLERY DELAIVE (アムステルダム・個展)
  • ART AGNES (東京・アートフェア)

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ロッカクアヤコ
《想像界》の眼で《第6次元》のデザイン的エンターテイメント
《象徴界》の眼で《第6次元》のデザイン的エンターテイメント
《現実界》の眼で《第6次元》のデザイン的エンターテイメント

《想像界》の作品、気体美術
《気晴らしアート》《ローアート》
シニフィエ(記号内容)の美術
《原始平面》『ペンキ絵』【B級美術】

ロッカクアヤコの作品の場合、一見したところ、
ペインタリーーで、しかも少女の主観的な個人性に依拠した作品に
見えるのですが、実はデザイン・ワークにしかなっていないのです。
フロイトの言う《退化性》がありません。

段ボールを使い、手で描くなどしているにも関わらず、
シニフィエ(記号内容)の美術で、物質化がされていないと言う所も、
外見とは裏腹のものです。
しかしそれが新しいとは言えます。

ここ2年のアートバブルの頂点を代表する
歴史的モニュメント作家ですね(笑)。
これだけ海外展開をし、有名になり、価格も高額化しているので、
暴落してもゼロにはなりませんが、
簡単に10分の1以下の価格にはなる可能性はあるだろうと思って
見ていました。

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鈴木雅樹
私の知らない作家で、しかも
画像が、見つかりませんでした。
画像と経歴をお送りくだされば、芸術分析はいたします。
hiko@ja2.so-net.ne.jp

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松浦浩之
1964年 東京生まれ 
1984年 グラフィックデザイナーとして活動。

広告、パッケージ、装丁、ロゴデザイン等を手がける
海外でも評価の高い、東京画廊がMother Galleryのアーティストです。スピード感がある作品が特徴です。
推定落札金額(リンク先の作品の場合) 100,000HK$~(日本円約150万円~)


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松浦浩之
《想像界》の眼で《第6次元》のデザイン的エンターテイメント
《象徴界》の眼で《第6次元》のデザイン的エンターテイメント
《現実界》の眼で《第6次元》のデザイン的エンターテイメント

《想像界》の作品、気体美術
《気晴らしアート》《ローアート》
シニフィエ(記号内容)の美術
《原始平面》『ペンキ絵』【B級美術】

この人は、経歴的にもまったくのデザイナーで、
ただアートバブルに乗っかって出て来た作家ではないでしょうか。
状況が変われば、別の仕事で食べて行く人でしょうね。

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櫻井りえこ

1977 茨城県水戸市生まれ
1999 名古屋芸術大学美術学部絵画科卒業

[個展]

2004 FACE=SURFACE?展 (ギャラリーSAZA/茨城県ひたちなか市)
2005 FENCE GALLERY (京成百貨店建設予定地工事現場フェンス/茨城市水戸市)
2007 SOMETHING GIRLY (アートワークスギャラリー/水戸市)

[主なグループ展]

2002 '00年代の表現 (泉画廊/茨城県水戸市)
2003 SMALL WORKS EXHIBITION (アートワークスギャラリー/水戸市)
2004 ミニアチュール展(アートワークスギャラリー)
    Artless Art 展 (アートワークスギャラリー)
2005 SPROUT2 展 (アートワークスギャラリー) SPROUT賞受賞
    「われらの時代」展 (水戸芸術館現代美術ギャラリー/水戸市) 
    ミニアチュール展Ⅱ (アートワークスギャラリー)
2006 ダイヤローグ展 (県民文化センター/水戸市)
    GEISAI#9 (東京ビッグサイト) スカウト審査員賞受賞(電通・後藤明男賞)
    第27回グラフィックひとつぼ展 (ガーディアンガーデン/銀座)
    Tokyo CG Night (カイカイキキ/中目黒CLASKA)
    「情念のようなもの」展 (アートワークスギャラリー)
    NADAアートフェア (カイカイキキ/マイアミ)
    カレンダー展 (アートワークスギャラリー)

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櫻井りえこ

《想像界》の眼で《第8次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《第8次元》のデザイン的エンターテイメント
《現実界》の眼で《第8次元》のデザイン的エンターテイメント

《想像界》の作品、気体美術
《気晴らしアート》《ローアート》
シニフィアン(記号表現)の美術
《原始平面》『ペンキ絵』【B級美術】

櫻井りえこの場合は、《第8次元》ですね。信仰領域で、一応芸術性は
持っています。シニフィアン(記号表現)の美術でもあるので、
作家としては、このまま水平飛行で、続いて行くでしょうね。

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【以下をクリックして下さい】

 

2222222.jpg松山賢

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1968  岩手県生まれ
   1993  京都市立芸術大学大学院修了(日本画)

    

     個展

   1997 オンギャラリー (大阪)
   1998 「おっぱい大好き」   アートスペース虹(京都)
      「恋のミニミニスキャット」  オンギャラリー(大阪) 
   1999 「続・恋のミニミニスキャット」 
                  信濃橋画廊エプロン(大阪)
   2000 「柔らかい恋人」 ホワイトキューブギャラリー(大阪)
   2001 「おっぱいモードコレクション」 ホワイトキューブギャラリー大阪(大阪)
                     ギャラリー・アート・ポイント(東京)
   2002 「松山 賢 全作品展 1997-2001 (PART1~PART4)」  ホワイトキューブギャラリー(大阪)
      「松山 賢 1997-2001」  ホワイトキューブKYOTO(京都)
      「ファッション・イラストレーション」  ホワイトキューブギャラリー(大阪)
                      ホワイトキューブKYOTO(京都)
      「スプリング&サマー」  ギャラリー・アート・ポイント(東京)
   2003 「神話のアイドル」  ギャラリー・アート・ポイント(東京)
   2004 「神話のアイドル」 ギャラリーツインスペース(大阪)
      「きもちいいからだ」      ギャラリー手(東京)
   2005 「花と和平」             studio J(大阪)
      「花の園」           ANPONTAN(東京)
   2006 「available」          ギャラリー手(東京)
   2007 「いきものカード」  NODA CONTEMPORARY(名古屋)
   2008 「探索」        新宿高島屋美術画廊(東京)

     

    グループ展

   1998 「個の仕事」       信濃橋画廊(大阪)
      「キリンコンテンポラリーアワード受賞作品展」  キリンアートスペース原宿(東京)                 
                              キリンプラザ大阪(大阪)
   1999 「COMPACT DISC V.A.」  神戸アートビレッジセンター(神戸)
      「キリンコンテンポラリーアワード受賞作品展」  キリンビール本社(東京)                   
                キリンプラザ大阪(大阪)
   2001 「OPPAI ART LAB.」   ワコール本社(京都) 
   2002 「アートスカラシップ2001 椹木野衣審査部門入選作家展」 exbite LIVE,(東京)
      「LETTEr」            SUMISO(大阪)
       「GEISAI-1」   東京タワーアミューズメントホール
       「GEISAI-2」    東京ビッグサイト
   2003 「GEISAI-3」    パシフィコ横浜
      「ARTISTS BY ARTISTS」 森アーツセンター(東京)
      「GEISAIミュージアム」    六本木ヒルズ(東京)
   2004 「東京ワンダーウォール」     東京都現代美術館
   2005 「気派展」           ギャラリー手(東京)
      「comanion species manifesto」  山吉知栄、松山賢二人展 ギャラリーすずき(京都)
       「トラック画廊」 タマダアートプロジェクト前駐車場
      「清水誠一、松山賢二人展」     田中画廊(東京)
   2006 「GEISAI-9」招待展示       東京ビッグサイト
      「MY LIFE AS A WEAPON」  ASADA 松山賢二人展 田中画廊(東京)

    

     イベント

   1998  映画「ユナイテッド・トラッシュ」公開記念イベント  みるく(東京)
   2000 乳房文化研究会公開研究会「乳房と表象」  講演「おっぱいをつくる」 
       総合研究討論会(上野千鶴子、伴田良輔、松山賢)  京都女子大学(京都)
   2001 「おっぱいキッズサミット」   ワコール本社(京都)
   2005 「気派展シンポジウム」    東京都現代美術館講堂

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松山賢

《想像界》の眼で《第8次元》の《真性の芸術》
《象徴界》の眼で《第8次元》の《真性の芸術》
《現実界》の眼で《第8次元》の《真性の芸術》

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
 気体美術
《シリアス・アート》《ローアート》
シニフィアン(記号表現)の美術
《原始平面》『ペンキ絵』【B級美術】

松山賢さんは、昔は《第8次元》ではなかったのですが、
自己模倣の果てに、《第8次元》に転落してしまった作家です。

《第8次元》というのは、信仰領域なので、
《自己愛》の強い人は、どうしても落ち込みます。
このまま、売り絵の低空飛行を続けて行くのでしょう。

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増井淑乃

 

 

1976  静岡県生まれ
2001  多摩美術大学卒業
2004  GEISAI #6 小山登美夫スカウト賞

個展


2006


小山登美夫ギャラリー、東京 <プレスリリース>


2008
小山登美夫ギャラリー、東京 <プレスリリース>

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増井淑乃

《想像界》の眼で《第8次元》のデザイン的エンターテイメント
《象徴界》の眼で《第8次元》のデザイン的エンターテイメント
《現実界》の眼で《第8次元》のデザイン的エンターテイメント

《想像界》の美術
 気体美術
《気晴らしアート》《ローアート》
シニフィアン(記号表現)の美術
《原始平面》『ペンキ絵』【B級美術】

増井淑乃の作品は、《第8次元》のデザイン画の特徴を良く示していま
すね。暴落するというタイプの絵ではないですね。売り絵として、
低空飛行して行くでしょう。
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福永大介

1981  東京都生まれ
2004  多摩美術大学美術学部絵画科油絵専攻卒業

個展


2008
「Local Emotion」小山登美夫ギャラリー、東京 <プレスリリース>  <展示画像>

2006
小山登美夫ギャラリー、東京 <プレスリリース>

グループ展


2008
「AFTER THE REALITY 2」 Deitch projects、ニューヨーク、アメリカ(4月5日 - 5月3日)
「Vrishaba through Mithuna - 松原壮志朗 キュレーション」hiromiyoshii、東京
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福永大介

《想像界》の眼で《第8次元》のデザイン的エンターテイメント
《象徴界》の眼で《第8次元》のデザイン的エンターテイメント
《現実界》の眼で《第8次元》のデザイン的エンターテイメント

《想像界》《象徴界》《現実界》の3界をもつ重層的な表現
気体/液体/固体/絶対零度の4様態をもつ多層的な表現

《気晴らしアート》《ローアート》
シニフィアン(記号表現)の美術
《原始平面》『ペンキ絵』【B級美術】

ずいぶん頑張って描いている人ですが
残念ながらデザイン的エンターテイメントでしかありません。
《真性の芸術》が見えないということの難しさを良く示して
いますね。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
以下、(中)(下)に続く。



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